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2009.01.17 スタッフ日誌 歯の付着物・沈着物

こんにちは!!衛生士の えぐちです☆
今回の勉強会では、『歯の付着物・沈着物』について発表しました!!

みなさんもご存知のとおり、私達のお口の中には常に微生物が存在します。
つまり、微生物と共存関係にあるため、私達宿主側の抵抗力が減弱し、何らかの原因によって微生物の繁殖が高まり、口腔内が不潔になると時として疾病の原因になります。
口腔内では、唾液や微生物が関わって形成される付着物・沈着物があるので紹介しますね☆★

ぺリクル(獲得被膜)
歯を十分に清掃した後に、唾液と接触すると数分以内に歯面全体に形成される有機性の被膜。
唾液由来のタンパク質や糖タンパク質が歯面のエナメル質の表面に化学的に吸着してできるもので無色透明。
厚さ1μm程度の薄膜で、付着は強固で通常の歯磨きなどでは除去されず、細菌は含んでいない。

≪生理的機能≫
・歯面の保護
・エナメル質の耐酸性を高め、歯質の酸による脱灰を抑制する
・再石灰化促進

プラーク(plaque)
プラークは、歯面に付着している微生物とその産生物とからなる。
主に、微生物がペリクル上に付着してできるもので、むし歯と歯周病の発症に関与する。
透明か黄白色の有機性の付着物で、歯ブラシで除去できるが、うがいでは除去できない。

≪プラークの構成≫
微生物細胞(菌体)+細胞間基質(間質・マトリックス)

≪微生物≫
プラーク容積の約70%は微生物の細胞体
1g中には約1000億~1500億個の微生物が存在する

≪基質≫
容積比約30%を占めるゼリー状の構成物
糖質・脂質が多い
糖質は、主として唾液糖タンパクと微生物がシュクロース(砂糖)を基にして合成した菌体外多糖類(ムタン・デキストラン)として存在する
唾液や歯肉溝滲出液、微生物や飲食物に由来するさまざまな物質を含む

《プラーク形成過程》



★歯肉縁上プラーク★
歯肉辺縁を境にして歯肉縁上についたプラーク

★歯肉縁下プラーク★
歯肉辺縁より下にあるプラーク

付着性プラーク
歯根面に付着しており、歯石形成や根面カリエスの原因
上部は、歯肉縁上プラークと連続している

非付着性プラーク
付着性プラークの上・歯肉溝・歯周ポケット内に浮遊している
→病原性がとても強いため、歯周病変の進行に深く関わっている

≪付着部位≫
・隣接面 (歯と歯の間)
・歯頸部 (歯と歯肉の境)
・小窩裂溝(奥歯のみぞ)

【プラークの増加因子】
・歯石
表面が粗造なため、プラークが付着しやすい

・不適合なかぶせ物・義歯
適合不良なかぶせもの・義歯などはプラーク停滞の場となる

・歯列不正
でこぼこの多い部分は、特に清掃不良になりがち

・食片圧入
食片が咬合圧によって、歯肉・歯間歯肉に押し込められると、歯肉が損傷を受け炎症が起きる

・口呼吸
口腔内が乾燥し、それにより口腔の自浄作用が低下し、プラークが付着しやすくなる

・食物
軟らかい粘着性食物は、自浄作用を低下させプラーク形成を促進する
砂糖を多く含む食品は、プラークを増加させる


歯石(calculus)
歯石は、プラークが石灰化したものであり、その表面は粗く、スカスカのため、プラー
クが付着しやすい

≪歯石の形成≫
プラークの付着後、4~8時間で開始され、約50%が2日間、60~90%が12~14日で石灰化する

★歯肉縁上歯石★
唾液由来成分であるカルシウムにより形成
唾液腺開口部に沈着しやすく、黄白色で軟らかい

★歯肉縁下歯石★ 
歯肉辺縁より根っこ側、ポケット内に形成される
歯肉溝滲出液の成分であるカルシウムにより形成
ヘモグロビンを含むため、黒褐色で硬く、歯面に強固に付着

【成分】
歯肉縁上のものも縁下のものもほぼ同じ

無機成分----------------70~90%
大部分 (75.9%)------リン酸カルシウム 
その他-------------------炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム
有機成分----------------10~30%
タンパク多糖複合体
剥離性上皮
白血球

歯肉縁上歯石と歯肉縁下歯石の性状の違い


歯肉縁上歯石        歯肉縁下歯石

灰白色・黄白色       黒褐色・暗緑色
沈着量 多量            少量
硬さ 軟らかい           硬い
好発部位 唾液腺開口部          不定
下顎前歯舌側面          
上顎大臼歯頬側面
由来 唾液中のカルシウム     血液・滲出液のカルシウム
除去 容易             困難


白質(マテリアルバ)
細菌やその産生物および剥離上皮細胞などにより構成されており、白く軟らかい物質。
プラークと非常に良く似ているが、プラークとは粘着度が異なり、強い洗口や、スプレー洗浄などでも除去できるもの。
各種染色剤により染色可能。


食物残渣
食後、一時的に口腔内および歯間部などに停滞した食物由来の物質。
大部分のものは、唾液や舌、口唇などによる自浄作用・洗口で容易に除去されるが、残留したものは時間の経過とともに分解変化してプラークになる。


色素沈着物
たばこのヤニやコーヒー・紅茶・あるいは薬物・食物の色素・色素産生細菌などにより歯面に沈着したもの。
着色は、歯面に凸凹をつくり、プラーク・歯石の形成を容易にする。
→付着程度は強固なため、洗口では除去されない。







≪参考文献≫
・新歯科衛生士テキスト口腔衛生学              学建書院
・歯科衛生士が提供する歯と美の健康            HYORON
・歯科医のためのスケーリング・ルートプレーニング    クインテッセンス出版株式会社
・口腔衛生学                            クインテッセンス出版株式会社
・新歯科衛生士教本 歯科予防処置              医歯薬出版株式会社




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