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院長日誌

  • Google評価とSNS

    Google mapのクチコミに事実と異なる内容や、理由を付けない最低評価といった投稿が繰り返され、削除を依頼しても対応してもらえないとして、2024年4月18日、都内のクリニックの医師ら63人がGoogleを相手取り損害賠償を求める訴えを起こした件は、御存知の方も多いと思います。
    Googleの問題点はここに列挙されているとおりで、訴状を読んでみると、

     

    (3) 一方的な評点:評点については、嫌がらせ的に低い評価を投稿することも可能である。

     

    および、

     

    第2の3の(4)、 匿名クチコミの問題点:クチコミの背景や経緯が正しく表現されていれば、クチコミを閲覧した読者も正しく医療機関を評価することができよう。しかしながら、医療機関にわざわざネガティブな書込みをすることは、一部のみを抜き出してネガティブな感想を述べるにすぎず、その内容の真偽を閲覧者も判別するすべをもたないから、クチコミを批判的に検証することが困難である。最大の問題は、前記のとおり、クチコミは誰もが書ける、ということである。すなわち、当該医療機関を利用していてもしていなくても、いかようにでも書けるのである。閲覧者からは当該クチコミが当該医療機関利用者によって行われたものかを知るすべはない。

     

    などは、Googleの問題点を端的に指摘しています。
    書き込まれる側は、住所や連絡先など、個人情報が全て晒されているのに対し、書き込む側は匿名ですから、やりたい放題なわけです。

    開業医の71.2%もが同様の嫌がらせ、営業妨害を目的とした書き込みをされたと報告されています。

     

    この訴訟は、Google側が請求棄却を求め、現在もGoogleは態度を変えず係争中ですが、これはおかしな話で、責任は投稿した本人に帰すべきですから、Googleは即座に投稿者の情報を開示して、被害者の救済に協力すべきであると思います。

     

    上記の医師達のように、事実と異なる事を書き込まれたり、たとえ事実であっても相手の名誉を毀損するようなことは刑事罰となる筈で、HNだからと安心してボロクソ書いていると、情報開示請求され、名誉毀損で訴えられることがあります。
    実際に兵庫県の眼科医が事実と異なる口コミを書かれて、書き込んだ大阪府の女性を相手取り訴訟を起こし、書き込んだ女性に対し200万円の賠償金の支払いと投稿の削除を命じる判決が出ています。

     

    ちなみに、このGoogleを相手取った訴訟は、63人の医師達から始まりましたが、現在では「Googleクチコミ被害者の会」となり、署名は600名を超えています。
    署名だけでなく、希望すれば原告に参加することが出来ますので、不当な評価を受けているとストレスを感じている先生は原告に参加してみてはいかがでしょうか。
    原告が 3万人、5万人となれば、国をも動かす力になるのではと思います。

    私は別にストレスは感じていませんが、Googleのあり方、対応には納得いかないので、署名し、原告に参加しました。

    一人でも多くの先生の参加を希望します。

     

    ひろ矯正歯科でも、事実と異なる内容の書き込みや、理由をつけない最低評価、「財務支援チーム」のように、受診してもいないのに悪く書き込む者がいます。

     

     

    この「財務支援チーム」は、ひろ矯正歯科以外にも同様の悪口を書いており、営業妨害目的は明らかですので、弁護士に相談したところ、対処法をご教授頂きましたが、訴訟となると膨大な時間がかかり、こんなアホウと関わっている時間が勿体ないのでほかってあります。

     

     

    クダラナイことを好んでやるアホウがいるものです。

    関わらない方が賢明です。

     

    冒頭の弁護団は、低い評価を削除することを業としている者が「削除ビジネスのために故意に評価1をつける行為が横行している可能性が高い」ことも指摘しています。
    毎日、Google評価を改善しますというメールが送られてきますので、これらのコメント無しの最低評価はこういった業者の仕業である可能性が高いということです。

     

    とか

    などなど。

     

    マイナス評価を消す業者の他には、プラスの書き込みをたくさん投稿して総合評価を上げることを業としている会社も存在し、他の医院の口コミを見てみると、マイナスが1つも無いとか、プラスの書き込みが最近急に増えているなど、業者の手が入っているのがバレバレで、アイツらしいわ、と、見ていて笑えます。
    そんな業者に頼んでまでクチコミを気にしなければ生きて行けないのかなと思います。

     

    サービスや設備など全てに非の打ち所のないホテルやレストランでも、Google評価を見てみるとボロクソ書いている人は必ずいるもので、どう感じたかは人によって違うでしょうが、読んでみると明らかにマイナス評価をしている側に問題があるだろう、というのもたくさんあり、自分の非を顧みず店側だけが悪いように書くのは、人としてどうなんでしょうか。
    実名で表現に気をつけて事実を書いている人は支持しますが、匿名で悪口を書いて営業妨害をする行為は法律で取り締まるべきで、偽名匿名のHNは○月○日より実名表記に変更する、という法律を作れば、焦って消す人が殆どだと思います。
    疚しいことはしない、自分がされてイヤなことは人にはしない、これは生きてゆく上で基本な筈です。
    このまま放置すれば、世の中、性根の腐ったクズ人間だらけになると思います。

    デジタル庁の皆さん、この問題を ほっといて 他に何をやりますか?

     

    SNSに関しては、本邦では古くは Mixiがあり、マイミクさんとオフ会を開いたり、3000ペタ、5000ペタなどのキリ番にはプレゼントを贈るというのが流行っていました。
    最近は Mixiは下火になり、Facebook、Instagram、youtube、X、TicTok、Linkedin、LINE、WhatsApp、Pinterest、Snapchat、Clubhouse、YOUTRUSTなどがあり、政治家や官公庁までがSNSで情報発信しています

    SNSが閲覧者にとって有益な情報となることもあれば、誹謗中傷など虐めを目的とする有害な投稿も多く、海外では未成年者のSNSを禁止する国が増えていますが、未成年者の百倍タチの悪い大人もたくさんいることを忘れてはなりません。

     

    昨年末、LTSOAという研究会に呼ばれて講演をした翌日、私の講演をSNSで批判する歯科医がいたことは既に書きましたが、この人、相変わらず どうでも良いような クダラナイことを頻繁にSNSにアップしているようで、もう少しまともな奴かと思っていましたが、非抜歯矯正の本を書いているなど、矯正のレベルも人間のレベルもダメだこりゃ。

    SNSで誹謗中傷されて自殺する人が後を絶たないというのに、歯科医師でありながら同じレベルのことをするのは軽蔑でしかなく、このような人とは関わらない方が良いなと思います。

     

    私自身は、海外の友達に近況報告のために FBで食レポ、旅レポをアップしていましたし、会った時にその話で盛り上がるのは楽しかったですが、このLTSOAの件以来、SNSは見たくもない、書きたくもない、学会発表も2度としたくない、という心境です。

     

    いろんな事をフレンドリーに話してくれる患者さんや、ひろ先生が一番イイですと九州や北海道に転居しても通ってきてくれる患者さんと接している時間が一番幸せです。

     

     

  • ’24忘年会、’25新年会

    あけましておめでとうございます。
    本年も宜しくお願いいたします。

     

    昨年は皆さんにとってはどんな 1年だったでしょうか。
    春がアッという間に終わり、異常な暑さの夏が 10月まで続き、一気に冬になってしまいましたね。
    異常気象に加え、円安、物価高。
    食費、光熱費、ガソリン代等々、生きてゆくために必要な全ての物が値上がりし、物価は上がっても所得は増えず出てゆく一方で、苦しさを実感する 1年だったと思います。

     

    私たち法人は さらに厳しく、入って来た分の半分以上が税金や厚生年金等々の名目で国に強制的に徴収され、支払いが滞れば強制執行ですから、拒否することも出来ず、値上がりした材料費、光熱費、人件費等々いろんな経費を僅かに残ったお金の中から支払っています。

    そんな苦しい状況でも、国は 1円でも多くの税金を徴収し続け、それが有効に使われていればまだ救われますが、どう考えても無駄なばらまきに何兆円も使い、中には「中小企業は潰れた方が良い」などと発言する暴君もいます。
    国家は国民の労働と企業の生産があるから成り立っており、収入にも支払いにも限度があるということが分かっていないのでしょうか。

    しかし、よくもまあ、こんなにたくさんの種類の税金を考え、国民に支払わせているなあと呆れます。
    ひろ矯正歯科では、所得税、法人税、地方法人税、住民税、法人住民税、事業税、法人事業税、固定資産税、都市計画税、消費税、地方消費税、揮発油税、地方消費税、自動車重量税、自動車税、等々を支払い、さらにスタッフ全員の厚生年金をも支払っています。

    厚生年金は最も酷い物の1つで、我々法人は自分の分だけではなく、従業員が将来受け取る年金をも支払うことが義務化されています。
    しかも厚生年金の掛け金がまたもや上がるそうです。

    人の財布から同意無しに勝手にお金を持って行く、しかもいくら持って行くかは、相手の同意も得ずに国が勝手に決める。

    こんなアホな話があるでしょうか?

    一般の人間がこうゆうことをしたら窃盗で捕まります。

    しかも、輪を掛けてオカシイのは、受給年齢になっても、その対象者に所得があれば支給しない。

    こんなアホな話があるでしょうか?

    支給しないなら、法人に返して貰いたい。

    だって、それは当たり前でしょ?
    「将来利息付けて返す」と約束して、40年 50年間、毎年お金を強制的に持って行き、50年後、「アンタ収入いっぱいあるから、返さなくてイイよね?」なんて言ってネコババしたら、誰だって怒り、警察沙汰になります。

    国は同じ事を、毎月国民からネコババをしているのに、国民は誰一人としても文句を言わないで黙っている。
    黙って我慢しているから、掛けた金額より給付される金額の方が少なくなる。
    そもそも年金っていうのは、国民のためにある筈です。
    国民から強制的に徴収し、支給の時期が来ても支給しないとか、減額するなどというのは、ちっとも国民のためになっていない。
    こんな厚生年金なんて、無い方がマシです。

     

    国民には許されなくても政治家は OKという、まさに国民を馬鹿にしたような法を作り、一般人はコンビニの珈琲をMサイズ料金でLサイズを入れただけで逮捕・報道されるのに、政治家は何十億円もの不明金があってもお咎め無し、収支の追求さえされず、会見では逆ギレして開き直る。

    毎年毎年、高速道路リニューアル工事と称してアスファルトを掘り起こし、「皆様が安心して通行できるように工事をしています」と言っても、説得力無し。
    本当に安全のためにやっているなら、笹子トンネルの崩落事故は何故起きたのか。
    安全目的で工事を行っていないことは明らかです。
    どう考えても必要とは思えないような土木工事をジャンジャン行い、誰も利用しない巨大建築物を次々と作る。
    工事をすればするほど企業に多額のお金が入り、そのお金は政治家に還元される腐敗図式。
    絶対必要な工事でも、お金にならない工事はほったらかし。
    能登の震災から 1年も経過するのに、復興はどうなっていますか。
    永田町で同じような震災があれば、1年もほったらかしにしておくのでしょうか。

     

    「政治と金」、政治にはお金が必要、と言い訳をしますが、政治にはお金が必要なのは当たり前だし、仕方が無いんです。
    問題は「政治と金」ではなく、「政治家と金」です。
    国を良くするために政治家になるのではなく、政治家だけに許された特権を受けるために政治家になり、金目当てで政治家になる者が多いことは、M添氏の「そんな給料じゃ政治家になる人なんか いないって!」という愚言が証明しています。
    本当に国民のことを考えて頑張ってくれている政治家は日本に何人いるでしょうか。

    国会中継を見ても、与党も野党も全ての人が原稿を読んでの答弁。
    質問も答も事前に打ち合わせされて、双方に原稿が用意されているのは、茶番でしかない。

    韓国は納得いかないことはがあればすぐに国民が立ち上がり、大統領でも逮捕、ナッツリターンなども人の上に立つ者の不正は絶対に許さない。
    日本もそうゆう国にしないと、このままでは日本沈没です。
    そのためには、まず、不正や無効票が出ない選挙を行わないとダメです。
    紙の投票用紙を使い、しかも「民主党」と書かれた票は「国民民主党と立憲民主党で半分づつ分け合う」などという、こんな滅茶苦茶な選挙は前代未聞、小学校の級長選挙でもあり得ないです。
    某有名家具屋のように、トップがダメだと、いくら栄えていた会社でも崩壊し、ゼロになってしまうのです。
    日本もそうなる前に手を打たなければ、取り返しのつかないことになります。

     

    ひろ矯正歯科のHPでは、政治と宗教には No touchですが、あまりにも酷いので我慢出来ずに書かせて頂きました。

     

     

    昨年末は、恒例の長島温泉で忘年会を行いました。


    LTSOAという矯正研究会で講演をしたあと、急いで松本に帰り、マイクロを借りて、翌朝私が運転をして行ってきました。
    LTSOAについての SNSは、すでに書きましたが、今も気分が悪いです。

     

     

    温泉と、美味しい御飯と、豪華景品

    いつも頑張ってくれている皆さんへの気持ちです。

     

     

    新年 1月 11日には、塩筑歯科医師会の新年会が例年どおり 松本館で行われました。
    松本館は創業 明治23年、じつに 135年という歴史のある料亭です。

     


    インフルエンザが爆発的に増えており、大勢での会食は感染の危険性大で、参加は見送ろうかと思いましたが、年に 1回の厳かな集まりですので出席しました。
    ビールとお酒を持って、お酌をして回るのは新年会のお決まりの光景ですが、医療人の集まりですので、最低限マスクを着けて酌して回って欲しいなと思いました。

     

     

     

  • 矯正歯科長期安定とは何か?

    12月15日、東京 アキバプラザにて、第2回 矯正歯科長期安定研究会が開催され、講演を頼まれていましたので、行ってきました。
    この記事は非常に長文になりますので、勉強したい人だけ読んで頂ければ幸いです。

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    矯正治療を希望する患者さんは、気になるところ、治したいところもさまざまで、要求の度合いも人によって異なります。
    年齢は、ひろ矯正歯科に初診相談で来られた方で、最も幼い患者さんは 1才未満、最高齢は 70才超です。
    一人一人、症状も違えば、治療方法も異なります。
    よく「オーダーメイド矯正」とか、「オーダーメイド治療」とか書いている医療機関がありますが、医療はオーダーメイドが当たり前のことで、年齢も違えば、歯の位置、形、大きさ、骨の大きさや厚み、骨のバランス、歯列の幅や習癖も一人一人異なりますので、詳しく検査を行い、長年の経験に基づいて診断を行い、一人一人、その患者さんに最適の治療法、最も安定するであろう方法を立案し、治療するわけです。
    ひろ矯正歯科では、治療開始された患者さんの殆どは、非常に熱心に治療を受けてくださり、歯磨きなどもお教えしたとおりに行ってくれています。
    そういった患者さんの理解と協力があるからこそ、素晴らしい治療結果を得ることが出来ます。

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    その双方の努力の結果得ることが出来た治療後の素晴らしい歯並びを維持してゆくためには、装置を外した後、「保定」が必要です。
    保定をしなければ、歯並びは乱れ、治療前の状態に戻ったり、或いは治療前とは違った不正な状態になってしまうことがわかっています。

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    保定装置は、一般的には、上顎には入れ歯のような保定装置(Wraparound type)、下顎には細いワイヤーを接着(Fixed)し、2年間で保定終了してしまう医療機関が多いのですが、2年で保定をやめたら、歯並びは絶対に悪くなります。

    それがわかっているのに、何故 2年で保定を終了してしまう医療機関が多いのか?
    キリが無いからです。
    患者さんのためではなく、医院のため自分のために線を引く、つまり 2年で終わりにしてしまわないと、保定の患者さんがどんどん増え続け、治療中の患者さんを診る時間がなくなってしまうから、患者さんのことよりも、自分のことを考えているわけです。
    なので、保定期間は 2年として、2年経ったら保定を終了して、一旦サヨウナラをする。
    そうすると、必ず不正な状態になりますので、何年後かに不正咬合に戻ってしまったと言って来院されたら、「あ〜、再治療が必要ですね」と言って、再検査、再診断、再治療となり、費用も再度請求する医療機関が多いです。

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    でも、これは患者さんにとっては悲しいことで、大金を払って、何年も通って、折角綺麗になった歯ならびが乱れてしまったら、何のために治療をしたのかわからなくなります。
    なので、ひろ矯正歯科では、最低 3年間の保定を行い、3年目に保定を継続するか、外すかの判断を御自身でして頂いています。

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    どうして 2年でなくて 3年なのか、、2年では不十分だけど、3年なら大丈夫なのか?
    違います。
    3年でも不十分です。
    じゃあ、何故、3年なのか?
    それは、2年半経過した時点で、保定装置を外したら不正な状態になってしまうということを再度御説明し、半年間は患者さん御自身に考えて頂く期間として設けています。(保定の必要性については、初診相談の際、矯正診断の際、治療終了時など、最低 3回は御説明していますが、忘れている人がいますので、治療終了後 2年半経過時に再度御説明し、半年間考えて頂いています。)

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    また、ひろ矯正歯科では、保定装置は一般的に使われている、入れ歯のようなものは使わずに、上下前歯部の裏側に細いワイヤーを専用の接着剤で付けて行いますので、人からは見えないし、異物感も殆ど無し、ワイヤーが付いた状態でフロスや歯間ブラシも使う事が出来ますので、虫歯になる心配もありません。

    一般的に使われいる保定装置

    ワイヤーが見え、喋りにくく、食事の時はいちいち外さないといけない、使うのを怠ると不正咬合再発です。

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    ひろ矯正歯科で使用している保定装置
    上下とも見えない、違和感も少ない、後戻りのリスクも少ないです。
     
    ワイヤーが付いている部分もフロスを使う事が出来ます。
    よく、「このワイヤー、外さないと虫歯になるよ」、とか、「歯周病になるよ」と言う一般歯科医や歯科衛生士がいますが、それはその歯科医師・歯科衛生士の勉強不足、認識不足です。

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    ひろ矯正歯科の患者さんの殆どは、今の綺麗な歯並びを維持していきたいので保定のワイヤーは外したくない、と希望されており、長期保定している人は 20年、30年という方が非常にたくさんいらっしゃいます。
    治療終了後 3年間は 6ヶ月に 1度、歯並びのチェック、ワイヤーと接着剤のチェック、歯石や歯磨きなど、お口の状態のチェックに来て頂き、3年以上継続される方は、その後は 3年に 1度 来院して頂いています。
    医療機関によっては、矯正の治療代とは別に保定料を請求するところもありますが、ひろ矯正歯科では、保定は治療代の中に含まれ、別料金ということもありませんし、長期保定に関しても追加料金というのもなく、観察料のみで保定延長することが可能です。

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    今回の矯正歯科長期安定研究会(以下LTSOA)は、その名のとおり矯正治療後の「長期安定」について考える会なのですが、そもそも、「安定」とは、何でしょうか?
    殆どの歯科医師や矯正専門医は、下顎前歯部の凸凹が無ければ安定している、凸凹が出てしまったら安定しなかった、と思っています。
    この日の他の演者の先生達も、そして参加されている先生の大多数は そう思っているように感じました。
    しかしながら、私たち矯正専門医は、下顎前歯だけを見ていて良いのでしょうか?
    不正咬合には、上顎前突、下顎前突、顎変形、開咬、空隙歯列等々があり、非常に良好な治療結果を得たにもかかわらず、何年後かに上顎前突が戻ってしまった、開咬が戻ってしまった、正中離開が戻ってしまった、これは安定しているとは言えないわけです(※1)
    ですので、私は、この点を理解して貰うために いくつもの症例をあげて説明し、長期安定とは、Open biteの治療後何年も open biteが再発しないで安定していること、Deep bite の治療後何年も Deep bite が再発しないで安定していること、2級3級の治療後、それらに戻らずに安定していることだとお話し、Conclusionでは、長期に安定した咬合を得るにはどうするのが良いかをお話しして、私の考えはお伝えする事が出来たかなと思うんですが、、、。
     
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    プレゼンでは、まずは、症例を見て頂きました。

    臨床家である以上、きちんと治っていなければ話にならないからです。

    今回使用した症例は全てリンガル、舌側矯正で治療した症例で、年代順に出しましたので、治療結果の良いものだけを選んで出したわけでもなければ、経過の良いものだけを出したわけではありません。

    これらの症例は20年以上前に治療した症例ですので、ブラケットは大きくてバルキーな Kurz Applianceを使っていますが、現在ひろ矯正歯科で使用しているリンガルブラケットは、オリジナルの Mienai bracket、小型で薄いもので、快適にリンガルの治療を受けて頂けます。

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    症例 1

    治療前 叢生が著しい、4本抜歯症例です。

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    治療中

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    治療後

    治療期間は 2年 7ヶ月でした。

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    治療終了後 24年です。

    抜歯空隙が開くこともなく、よく安定しています。

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    症例 2

    治療前 叢生と口元の突出が主訴です。

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    治療中 主訴を改善するためには 4本の抜歯が必要となりました。

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    治療後

    治療期間は 2年 5ヶ月でした。

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    治療終了後 23年です。

    治療後の良好な状態を維持しています。

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    症例 3

    治療前 著しい叢生です。

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    治療中 診断の結果、非抜歯で治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 2年 6ヶ月でした。

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    治療終了後 23年です。

    下顎正中に少し隙間が空いています。

    リテーナーが外れたまま放置されたのが原因です。

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    治療終了後 18年の時には見られなかったものです。

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    症例 4

    治療前 凸凹は僅かですが、上下顎前突で、口元が著しく突出している方です。

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    治療中 口元を引っこめるため、4本抜歯を行いました。

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    治療後

    治療期間は 2年 11ヶ月でした。

    主訴はバッチリ改善されました。

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    治療終了後 23年です。

    前歯の噛み合わせの深さが若干深くなってきていますが、後戻りはなく、安定した状態を示しています。

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    症例 5

    治療前 著しい叢生です。

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    治療中 3本抜歯で治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 3年 4ヶ月と、少し長期を要しました。

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    治療終了後 22年です。

    臼歯関係の後戻りもなく、安定した状態を示しています。

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    症例 6

    治療前 上顎前突です。

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    治療中 叢生と上下前歯をひっこめるために 4本抜歯を行い、治療しました。

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    治療後

    治療期間は 2年  6ヶ月でした。

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    治療終了後 22年

    前歯の噛み合わせの深さが少し深くなってきていますが、これは下顎臼歯の補綴をやり直した歯科医師の治療が原因です(高径不足)。

    抜歯空隙が開くこともなく、安定した状態を示しています。

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    症例 7

    治療前 著しい叢生を伴う上顎前突です。

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    治療中 4本抜歯を行い治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 2年 8ヶ月でした。

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    治療終了後 21年です。

    右上 1の被せ物が気になりますが、上顎前突が戻る事無く、安定した咬合を示しています。

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    症例 8(日矯専門医試験に提出した症例です)

    治療前 著しい叢生を伴う上下顎前突です。

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    治療中 主訴改善のために 4本抜歯を行いました。

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    治療後

    治療期間は 2年 3ヶ月でした。

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    治療終了後 21年です。

    抜歯空隙が開くこともなく、安定した状態を示しています。

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    症例 9

    治療前 著しい叢生を伴う開咬です。

    開咬は治療後安定せず、再発する事が非常に多いです。

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    治療中 3本抜歯で治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 2年 8ヶ月でした。

    開咬でしたので、Over Tx.を行い、Overbiteは深く仕上げました。

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    治療終了後 21年

    開咬が再発することなく、非常に安定した咬合を呈しています。

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    症例 10

    治療前

    前歯の噛み合わせが深く、下顎前歯が見えません。

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    治療中 診断の結果、非抜歯で治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 1年 8ヶ月でした。

    ちょうど良い状態で終わるとすぐに噛み合わせが深くなってしまいますので、長期安定のために前歯が噛めないくらい浅く仕上げました(Over treatment)。

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    治療終了後 20年

    あれだけの Over Tx.を行ったにもかかわらず、前歯の噛み合わせが深くなってきています。

    まあ、治療後 20年ですから十分安定していると言えますが。

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    症例 11

    治療前 著しい叢生を伴う Skeletal 3です。

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    治療中 左上 1本のみ抜歯して治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 1年 9ヶ月でした。

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    治療終了後 20年

    3級が戻ること無く非常に良好な状態を維持しています。

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    症例 12

    治療前 著しい開咬です。

    症例 9でも書きましたが、開咬は治療後に再発することが多く、最も安定の悪い不正咬合の 1つです。

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    治療中 上顎 2本抜歯で治療を行いました。

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    治療後

    治療期間は 2年 11ヶ月でした。

    開咬は再発せずに安定してくれるでしょうか、、。

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    治療終了後 19年

    開咬は再発せず、バッチリ安定した状態を維持しています。

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    上下前歯の凸凹など、審美的に患者さんが特に気にされる部分は、保定無しに長期安定は無理、長期保定が必要、しかも、長期保定は可撤式では無く、接着式の物がベスト、と考えますので、ひろ矯正歯科では、上下前歯の裏側に細いワイヤーを接着して、長期保定を行っています。

    アメリカでは、保定が無くても長期安定するという報告がありあす。
    以下のの2つは非常に有名かつ臨床経験も豊富な先生です。

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    The Alexander Discipline Vol.2:Long-term stability, R.G. “Wick” Alexander, Quintessence, Chicago, USA, 2011.

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    James L. Vaden, Long-term stability -It begins with the treatment plan, Seminars in Orthodontics, Vol 23(2), 149-165, 2017.

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    この先生達は、保定が無くても長期安定すると報告しているのに、何故、ひろ矯正歯科では長期保定をするのか、、。
    患者さんをキープしておきたいからか?
    違います。
    保定の患者さんがどんどん増えたら、困るのは私自身です。
     
    2,200円、或いは 3,000円のチェック料が欲しいからか?
    これも違います。
    保定中に来院された患者さんを噛み合わせのチェックとリテーナーチェックするだけではなくて、30分、40分かけて、歯石を取り、歯の汚れなどをクリーニングし、虫歯のチェック、歯周病のチェックや、親不知のチェックなどをする、これだけで、最低 3〜4万円のコストがかかりますので、医院としては保定の患者さんが来院される度に大赤字です。
    なのに、保定料金も取らず、切れたり外れたりしていても追加料金などは一切貰わずに診療しているのは何故か?
    患者さんのため、つまり、Volunteerで行っています。
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    講演では、さらに、
    • 下顎の犬歯間幅径を拡大してはいけない
    • 咬合平面を変えてはいけない
    • 過蓋咬合を治療するときには、臼歯を挺出させて治してはいけない、前歯を圧下しろ
    等々、矯正学の基本原則についてもお話ししました。

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    まずは犬歯間幅径について。
    例えばこの症例

    下顎犬歯の位置は赤いドットです。
    下顎犬歯は近心に傾斜し、歯列弓から blocked outしています。

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    治療後です。

    下顎犬歯の位置は抜歯空隙に向かって遠心移動され、歯列弓は放物線状しているため、犬歯間幅径は当然拡大します。

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    下顎犬歯間幅径は治療前の 24mmが 29mmに「増加」していますが、これは拡大したのではありません。

    でも Dr. Alexanderは、これもダメだと言いましたが、それは彼の間違いです。

    治療前の 24mmを維持したまま治療を行うには、下顎前歯の抜歯をしない限り不可能です。

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    もう1症例

    著しい叢生で、下顎犬歯の位置も不正です。

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    治療後です。

    4番抜歯で、抜歯空隙に向かって犬歯は遠心移動しました。

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    歯列弓は放物線状しているため、下顎犬歯が遠心移動すると、当然ながら犬歯間幅径は増加します。

    犬歯間幅径は治療前の 20.1mmが 26.5mmに「増加」していますが、これは拡大したのではありません。

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    もう1症例

    治療前です。

    この状態であれば、99.9%の矯正専門医は前に出ている 2本を抜くか、舌側に飛び出している2本を抜く思いますが、私は歯根吸収とか歯冠崩壊とかがない限り 6前歯は抜きませんので、4番を抜いて治療しました。

    下顎犬歯は 4番の位置に移動します。

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    治療後です。下顎犬歯は遠心移動しました。

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    犬歯間幅径は治療前の 19.7mmが 31.7mmに「増加」していますが、これは拡大したのではありません。
    犬歯を遠心に、4の位置に移動したら、犬歯間幅径は増加するのは当然です。

    これらの症例も全てリンガルで治療を行っています。

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    何故、日本の矯正専門医は、長期安定に苦労しているのか?
    日本のドクターが下手だからか?
    違います。
    私は世界中の矯正専門医の治療を見て来ていますが、GP(一般歯科)は兎も角として、日本の矯正歯科専門医(日本歯科専門医機構認定の矯正歯科専門医)のレベルは間違い無く世界で No.1です。
    なのになぜ、日本の矯正専門医は、長期安定に苦労しているのか。
    まず、白人と日本人は症例の難易度が違います。
    日本人と白人の治療前の状態を比べて見ると、白人の殆どは、恐ろしく簡単なケースで、日本人のような物凄い八重歯、物凄い叢生、というのは稀です。
    日本人と白人は、叢生の度合いも違えば、骨格も違う、歯の大きさ、歯の形、舌の大きさも違えば、代謝も違う。
    なので、アメリカでまかり通っていることが、そのまま日本で通用しないんじゃないかな、と思いますので、そのことも講演の中に盛り込み、説明しました。

    Alexander先生が間違っているのは、彼が悪いのでは無く、白人にはこのような症例が無いために、アメリカの矯正専門医には下顎犬歯間幅径が増加するということが理解出来なくても仕方が無いと思います。

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    さらに、矯正した人もしていない人も、歳と共に歯並びが悪くなるのは何故なのか、そのメカニズムは何か、これについても私の考えを説明しました。
    私たち矯正専門医が埋伏智歯の抜歯を依頼するのは、親不知が歯並びを悪くするから、だから矯正歯科医は親不知を抜きたがるのだと思っている人が非常に多いです。
    ですので、埋伏智歯の抜歯は 17歳以上で無いと保険外という極めて医学的根拠に基づかない「常識」がまかり通っています。
    成人の患者さんでも、親不知の抜歯を依頼するときには、「矯正治療とは関係ありません」の文言を添えなければ、保険外となります。
    しかしながら、親不知は前歯部の叢生の後戻りとは関係ないという研究結果があります。

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    The effect of Third Molars on the Mandibular Anterior Crowding Relapse -A Systematic review, Ioannis Lyros, Georgios Vasoglou, et al, Dent. J.11(5), 131-, 2023. https://doi.org/10.3390/dj11050131

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    歳と共に歯並びが悪くなるのは何故か、私の考えは、以下のとおりです(※2)
    つまり、下顎大臼歯は解剖学的に少し手前に傾いた形をしています。

    ここに毎日60kg近い咬合力が1日数千回もかかり、また寝ている時にも食いしばりで、それと同等か、或いはそれ以上の力がかかります。
    そうすると、どうゆうことが起こるか。

    臼歯は近心傾斜します。
    この臼歯を近心に押す力は、臼歯よりも前方の歯を近心に押します。

    その結果、臼歯より前方の歯は押されて、デコボコが出て来ます。

    それだけでなく、咬合力で臼歯が近心傾斜すると、臼歯の高径は低くなります。
    臼歯の高径が低くなると、下顎前歯は上顎前歯と干渉してきます。
    その結果、下顎前歯には叢生が出来、上顎前歯はすきっ歯になってきます。
    これが矯正をした人もしていない人も、加齢と共にだんだん歯並びが悪くなってくる理由です。

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    では、臼歯を直立させたらどうなるか。

    臼歯の辺縁隆線にはステップがつき、コンタクトは緩くなりますので、叢生予防目的で行うことはお薦め出来ません。

    この症例のように、外科的矯正治療を避けるためであれば OKだと思います。

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    なので、綺麗な歯並びを維持してゆくためには、何かしらの保定が必要です。
    一番良いのは、一般歯科でナイトガードを作って貰い(保険で出来ます)、きちんと咬合調整されたナイトガードを毎日就寝時にしようすること、これは矯正をした人もしていない人も、です。
    矯正をした人は、ナイトガードを就寝時のみ使用するのでは不十分ですので、前歯の舌側に細いワイヤーで保定してやることが必要、ということです。

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    Conclusionとして、先にも書きましたが、「矯正歯科の長期安定」は、下顎前歯の叢生だけではない、出っ歯の治療が出っ歯に戻らずに安定していること、受け口の治療が受け口にならずに安定していること、開咬の治療後に開咬が再発せず安定すること、などなど、そのためにはどうするのが良いか、などなどを理解していただくために、以下のようにまとめました。
    「と思う」とか、「気がする」と書いたのは、私の私見で、今回は文献などを示していないためです。

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    1. Deep biteを極端に浅く仕上げる:必ず必要だが、著しい Brachyでは、だんだん深くなってきてしまう傾向があるので、Fixed retainerに加え、就寝時には きちんと咬合調整された上顎型ナイトガードを併用することが望ましいと思う。クリアーリテーナーやアライナーは、臼歯の離開を招くので逆効果。Over treatmentで edge to edgeに仕上げると、ずっと その状態を維持している症例があるので、E-Eは良くない。1×1mmくらいに仕上げるのが良いと思う。

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    2. Large overjetを edge to edgeで仕上げる(C/2をC/3に):これは必要だと思う。ずっと E-Eで変わらない患者さんもいるが、習癖、態癖関与している患者さんでは、あまり有効で無いこともある。

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    3. Open biteを深く仕上げる:舌癖関与の未成年患者では、深く仕上げても開咬が再発するが、深く仕上げることは必要だと思う。成人のほうが予後良好で、特に リンガルでの治療は開咬の治療に対して非常に有効であるように思う。

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    4. 反対咬合症例を上顎前突で仕上げる(C/3をC/2に):有効かつ必要。Growth control を行って治療終了した C/3症例は、そうでない症例に比べて、予後良好だと思う。成人の camouflage treatmentは長期安定せずに再治療になることが多いように思う。

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    5. 捻転歯の Over correction:あまり有効とは言えないと思う。

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    6. 捻転歯の Septotomy:あまり有効とは言えないと思う。(患者さんを苦しめるだけで、効果が実感できない)。

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    7. Midlineの Over correction:徐々に戻って、on lineで落ち着く症例もあるが、ずっとズレが残る場合があるので、Brace off時にはキッチリ合わせたほうが良いと思う。

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    8. 上顎2など、舌側転位歯の Over correction:一旦唇側に振ってから戻すover treatmentは過去に何度か行ったが、それでも戻ってしまう症例が多いように思う。Torque controlは絶対必要。

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    9. 上顎正中離開:絶対に永久保定が必要。正中の歯肉線維の切断は必ず行う。

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    10. 埋伏智歯の抜歯:叢生発現とは関係が無いとしても、7を守るために抜歯は必要。

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    11. Ext caseの方が Non-ext caseよりも治療後の安定が良い?:そんな気がする、、、。だから extした方が良い、ということではないです。

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    12. Labialよりも Lingualの方が長期安定している症例が多い?:そんな気がする。

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    と締めくくって、講演を終えました。

    今回のプレゼンは 1ヶ月以上前から、毎朝 4時 5時に起きて診療室に向かい、診療の始まる 10時までプレゼン準備、診療が終わってからも毎晩居残って、家族の晩御飯タイムの 20時まで準備して、完成したのが発表前日の 12/14日土曜日の深夜。
    30分間という超ショートレクチャーで、自分の言いたいことをまとめるのは本当に大変でしたが、長期保定の必要性や犬歯間幅径の問題などについての私の考えだけでなく、私が行っているリンガルの治療のレベルを御覧頂けたと思います。

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    講演が終わったら、会場内の GPの先生から質問が。
    「長期安定研究会」なのに、何故 fixedが入っているのか、それでは長期安定とは言えないじゃないか、とのこと。
    上記、※1, 2について説明した筈なんですが、リテーナーしか見ていなかったのかな、、これ以上説明しても GPの先生に理解して貰うことは無理か、、それとも、この先生は矯正治療や保定についての知識が無いのか、、。

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    翌日には、私の講演を SNSで誹謗中傷する歯科医師が出て来ました(youtuber?  influencer?)。
    人それぞれ、考えている事も違うし、捉え方も違いますので、別に私のプレゼンをどう思うかは自由ですが、会場で Discussionせずに SNSで、しかも公開限定なしの worldwideで個人批判を書くというのは、常識的に、人間的にどうなんでしょうか。
    まあ、youtuberとか  influencerってのは、そうゆうことを平気でする人種なのでしょうが、、。
     
    この influencerは、筒井先生の「生きるということは、壊れていくこと」というお言葉に感動したらしく「金言」と書いていますが、でも皆さん、考えてみてください。
    例えば、家でも車でも電化製品でも、長年使っていれば壊れて来ますので、歯だって歳と共に悪くなりますし、歯並びだって経年的に悪くなってくるのは当たり前のことなんです(※2で説明しました)。
    この influencerは、「長期安定には長期保定が必要というのが共通した意見とすれば、僕はそこに挑戦したいですね。」と書いていますが(^^;)、経年的に下顎前歯に叢生が出来るメカニズムを説明しても、まだわからないのかな、、。
    調べてみると、この influencer、矯正専門の医院を 2カ所で開業していて、医院の HPには「日本矯正歯科学会認定医で、インビザライン公認クリニカルスピーカーのドクターと、セミナー講師経験もあるトリートメントコーディネーターが、患者さんの悩みや不安、治療前のあらゆる疑問にわかりやすく丁寧にお答えします。」と書いていますが、日矯の HPで検索してみると認定医登録されていません。
    日矯認定医を持っていないのに、日矯認定医と書くのは「虚偽広告」であり、断じて許され無い行為です。

    .

    では、経年的に下顎前歯に叢生が出来ないようにする方法は無いのか?
    それは 1つだけあります。
    「噛まないこと」です。
    食事は全て流動食で、「噛む」ということを一切しない。

    寝るときも口を開いて寝る。
    起きているときも寝ている時も、上顎の歯と下顎の歯が当たらない様にする。

    そうすれば死ぬまで綺麗な歯並びでいられる筈です。

    でも、そんなことは不可能ですから、私は上下前歯に Fixedを入れて、審美的にも機能的にも重要な部分を長期きれいに保って、患者さんに喜んで頂けるようにしているわけです。

    .

    この influencerの FBの投稿に対し、LTSOAの役員の先生方がみんな何一つ反論さえせずに「イイネ」しているのを見て、呆れました。
    食レポや旅レポに「イイネ」するのとは訳が違います。
    「方法論が違う」んじゃなくて、この先生達も ※1,2をわかっていないということです。
    私は、この先生達とは生き方も、矯正歯科に対する考え方も違うとわかりましたので、この研究会は退会しました。
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    今年もあと10日です。
    来年の皆様の御健康と御多幸をお祈り申し上げます。
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    P.S.

    会場では、ひろ先生、って声をかけてくれた先生が、、誰かと思えば、1990年に Tucsonで #62 Tweed courseを受けた時の同期生、ひだ先生とふくい先生じゃないですか!
    ビックリ!
    この先生達、凄かったんですよ、めっちゃ凄い!
    完全に負けました。

    懐かしいですね。

    お二人とも当時と変わらず、若くてお美しいままで、感激しました。

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    会場には私専用の控え室を用意してくれました。

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    JLOAの先生達が一緒に写真を撮ってくれと、いらっしゃいました。

    なんでだろう〜(^^;)

    こわ〜い、、(^^;)
    JLOAは開業当時入会し、毎年参加してきましたが、退会しました。

    なんでだろう〜、、。

    でも、こうやって来てくださると、嬉しいです。

    先生方、リンガルは矯正歯科で最高峰、最も難しいテクニックです。

    先生達は、若い先生達の指導をし、お手本とならなければならない存在です。

    自分は Lingual orthodontistだという誇りを持って、ハイブリッドリンガルなどという、アレな治療はヤメてください。

    アライナーやインビザは マルチブラケットが出来ない 歯科医師にやらせておけば良いです。

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