menu
MENU

院長日誌

地域活動

  • 矯正専門医

    自分は、テレビはあまり見ないほうですが、毎週、これだけは録画しても必ず見るという番組があります。

    日曜日の朝 8時から BSでやっている 「ゴルフ侍」 という番組で、腕に覚えのあるアマチュアがプロと対戦するというものです。

     

     

    プロは、第一線のツアーから退いたシニアで、年配の方は 70才を超えていることもあります。

    しかも、そのコースは番組収録で初めて回るというプロもいます。

    一方、アマチュアは、年に何十回もラウンドしている自分のホームコースで、コース攻略法も、落とし穴も全て知り尽くしており、幾度かクラブチャンピオンになっている、番組が選りすぐったアマチュアで、自分でも相当の自信があって出てきている筈ですので、条件的にはアマチュアが断然有利な筈です。

    ところが戦績は、2024年 2月 18日の時点で、プロが 415勝、アマチュアが 84勝、59引き分け、と、プロの圧勝です。

     

    結果も然りですが、見ていると、アマチュアとプロはゴルフの内容とレベルが全く違います。

    プロとアマチュアの決定的に違う部分、それは、プロはアマチュアのような、あり得ないような失敗をしない、そして、キチンと結果を出す、ということです(中には超下手くそなプロもいますが、、)。

     

    有名なプロが言うには、アマがプロに勝てないのは、練習量の違いもさることながら、「考えていることが違う」からだそうです。

    何を言いたいか、、、ゴルフの話ではなく、矯正歯科の話です。

    以前、非常に大規模な小児・矯正歯科の先生の医院にお邪魔した際、院長先生から「廣くん、症例検討会に出るか?」と聞かれたので、出ました。

    そこの勤務医のプレゼン中、「なんでそうなるのかなあ、、」と思い、聞いていました。

    プレゼンが終わった後、院長先生から「廣くん、何かあるか?」と聞かれたので、「この患者さんの主訴は何ですか?」と聞いたら、院長は真っ赤な顔をして怒り出し、「廣くんなあ! この子らには、まだそんな事教えてへんのや! あまり変な事言わんといてくれるかな!」と怒鳴られました。

     

     

    別に怒られるような事は何も言っていないので、唖然として返す言葉を失いましたが、この先生達は、患者さんを治療する上で最も大切な「患者さんの主訴」を知ろうともせず、レントゲンと歯列模型だけを見て「歯並べ」をしようとしている、つまり、その医院の矯正の患者さんの殆どは小児歯科治療からの持ち上がりで、患者さんが矯正治療を希望していないことが多いので、主訴を聞かれて激怒したのでした。

     

    かかりつけの一般歯科や小児歯科の先生(以下GPオルソ)に矯正を勧められたので治療を開始したが、何年経っても治らない、と、ひろ矯正歯科に泣きついてくる患者さんが毎年相当数います。

    混合歯列期にパノラマを撮って、側方歯群が重なっている、これはアゴが小さいからだ、だからアゴを拡げる治療をしないといけない、と言ってアゴを拡げるのです。

     

    でも、混合歯列期にパノラマを撮れば、側方歯群が重なって写るのは当たり前のことで、重なっているから隙間が足りない、アゴを拡げないといけない、というのは間違っているのですが、それを知らない先生が非常に多いです(GPオルソだけでなく、矯正専門医にもいます)。

     

    (症例 1)

    7才 10ヶ月の女の子のパノラマで、未萌出永久歯が重なり合って、永久歯が入りきらないように見えますが、女の子の成長のピークは概ね 11才くらい、これから身体もアゴも成長する時期です。一般歯科でアゴを拡げると言われて、セカンドオピニオンで来院されました。

     

    経過観察して 11才 9ヶ月の時のパノラマです。アゴを拡げてはいませんし、第一段階の治療も何もしていませんが、永久歯萌出後、叢生は殆どありませんでしたので、非抜歯で矯正治療を行いました。

     

     

    (症例 2)

    9才 8ヶ月の男の子のパノラマで、症例 1と同じように未萌出永久歯が重なり合って、永久歯が入りきらないように見えます。やはり、一般歯科でアゴを拡げると言われて、セカンドオピニオンで来院されました。男の子の成長のピークは概ね 14才くらい、これから身体もアゴも成長する時期ですので、このまま経過を観察しました。

     

    経過観察して 12才 8ヶ月の時のパノラマです。アゴを拡げてはいませんし、第一段階の治療も何もしていませんが、永久歯は問題なく生え、非抜歯で矯正治療を行いました。

    治療経過など、詳細はまた別の機会に御紹介します。

     

     

    GPオルソがホームページにアップしている治療例を見ると、専門医よりも安い費用で、専門医と同じような矯正治療が受けられるように書かれていることが多いですが、治療中に不信感からひろ矯正歯科に相談に来られた患者さんの中には、その不適切な処置がなければ何でもない症例だったのに、その処置のせいで外科矯正(アゴ切りの手術です)を余儀なくされた、本当に気の毒な患者さんもいました。

     

    GPオルソと私達矯正専門医との違いは、「ゴルフ侍」のアマチュアとプロの違いです。

    GPオルソの殆どは、歯科大学を卒業してから一般歯科医としてスタートし、一般診療のかたわら収入アップを目的とする矯正セミナーなどを受けて、矯正治療を始めたという先生で、矯正歯科の専門教育を受けていません。

     

    一方、矯正専門医の多くは、大学卒業と同時に大学の医局に残り、矯正歯科専門医を目指して何年も矯正歯科一筋に勉強します。

    こうゆう背景の違いでしょうか、GPオルソの先生と話していると、私達矯正専門医とは本質的に考え方が違うと感じることが非常に多いです。

    ただ、症例数に関しては、大規模小児歯科などは矯正専門医よりも多いことがあります。

    これは、虫歯治療で来院した小児の患者さんをエスカレーター式に矯正治療に誘導してゆくためですが、治療の方法、治療内容や治療結果は全く違うことが多いと感じます。

     

     

     

     

    日々診療してると、こんなアフォみたいな DMや SNS広告が毎日送られて来ます。

    金、金、金、金、そんなに金が欲しければ歯医者をやめて、他の仕事をすれば良いと思います。

    こうゆう会社が成立するのは、それを申し込むアフォな歯医者が多いからに他なりません。

     

     

    矯正専門医とは何か?

    ひろ矯正歯科の HPには、患者さんが相談できる「相談室」があります。

    私からの返事には、決まり文句のように、「日本矯正歯科学会の臨床指導医の先生のところに行ってください」と書いていますが、その理由は、「日本で最高の矯正歯科学会が認めた専門医(臨床指導医)」は、GPオルソの先生達が普通にやらかしてしまうような、とんでもない失敗をする心配がない、というのがその理由です。

     

    日本矯正歯科学会の臨床指導医の先生は、日本矯正歯科学会の HPから検索する事が出来ます。

     

     

    医療ですから、全て完璧ということはありませんし、プロゴルファーの中にも「超下手くそ」がいるように、矯正歯科専門開業している先生にも知識や力量に差があるのが当然です。

    私は自分の治療が完璧とは思っていませんし、全ての患者さんを 100点満点で終わっているなどとは思っていませんが、患者さんに満足して頂けるよう、他の専門医からも尊敬されるような矯正医でありたいと、毎日一生懸命精一杯頑張って診療しています。

    おかげさまで、私が治療した患者さんが結婚されて、お子さんや配偶者を連れてきてくれるのは、私の腕を信頼されているからだと思います。

     

    舌側矯正に関しては、私が舌側矯正を始めた 30年前は、舌側矯正は治療期間が長く、ちゃんと治らないと信じられており、実際に、世界で有名だと言われていた先生達でさえ、間違った通説を信じて治療し、臼歯部には外側に装置を付け、治療のレベルも低くて、見ていて絶句する事が多々ありました。

    私が 2005年に舌側矯正で EBOに挑んだのは、リンガルでもラビアルと同じ治療期間で同じ治療結果が得られるということを証明するために、第三者に評価してもらうのが目的であり、自己研鑽のためでした。

    先日、歯科医師会の書類を読んでいたら、某先生の略歴に「EBO(ヨーロッパ上級矯正専門医)」と書いてあるので、「は? 上級って何だ?」と思って、Yahooに「ヨーロッパ上級矯正専門医」と入力してみると、「ヨーロッパ上級矯正専門医」とホームページに書いている先生が EBO holder 日本人 11名の中で 4人いることがわかりました。

    しかもその 4人は全員、日本矯正歯科学会臨床指導医。

    European Board of Orthodonticsは、日本語では「ヨーロッパ矯正歯科専門医」であり、「advanced」、「senior」、「upper superior」などの上級を意味する語句は何処にも付いていません。

    4人の中には HPに「アジア人で初めて合格」と書いている先生もいますが(この人が最初に「上級」をつけ加えたようです)、これは当時の主任教授がこの先生に EBO受験の機会を与えただけであって、誰も受からない難しい試験に初めて合格したアジア人ではありません。

    「上級」の先生に連絡してみると、返って来たのは、サイトは自分では修正出来ないとか、EBOの試験は昔と今は違うとか、おかしな言い訳を並べたてるので、試験の内容について EBO事務局に問い合わせてみましたが、試験は昔も今も何も変わっていないという返事が返って来ました。

    この「上級」の 4人、HPを見ると、EBOを宣伝目的で使っているのが丸出しですが、これは EBOの本来の目的・規約違反の筈です。

    一体、この人達は、何を目的で専門医試験を受けているのでしょうか。

    自己研鑽、第三者評価が目的じゃ無いのでしょうか。

    こうゆうことをする人がいるから、海外の試験に日本人が Apply出来なくなるのだということがわからないのでしょうか。

     

    EBOの HPに掲載されている EBOの目的には、“EBO for your advertisement”などとは書かれていません。

     

     

    勝手に「上級」を付け加えるのは、厚労省広告規制の「患者に誤解を与える表現」、「自分が他よりも優れているかの表現」、「事実と異なる記載」等に該当する筈です。

    医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針(医療機関ホームページガイドライン)を読んでも、明らかに違反事項だと思います。

     

    「上級」と付けている人がいるから自分も「上級」を付ける、私はそんなアホなことは死んでもしませんが、真面目に矯正専門医をやっている者からすると、何とも不愉快な話であり、由々しき問題であると思います。

    自分が日本で最高の「日本矯正歯科学会専門医」であるという誇りと、自覚を持って欲しいと切に思います。

    私はこんな専門医には なりたくないです。

     

    これを読んで、私を悪者にして騒ぐ先生がいると思いますが、御自由にしてください。

    私は、おかしいものはおかしい、間違っている物は間違っている、そんなことも言えない人間にはなりたくないです。

     

    患者さんの皆さん、歯医者選びは慎重に、一般歯科で矯正治療を受けるのは、やめてください。

    特にアライナー、インビザラインなどのマウスピース矯正を患者さんに勧める GPオルソが増えていますが、トラブルが物凄く多いです。

    取り返しのつかない事になってからでは遅いです。

    矯正治療は日本矯正歯科学会の臨床指導医の先生のところで受けて下さい。

     

     

     

     

     

  • 平成5年度 塩筑歯科医師会 忘年会、新年会

    2023年12月9日、松本市の「ホテル翔峰」にて 塩筑歯科医師会忘年会が、2024年1月6日、松本市の老舗料亭「松本館」にて 同会新年会が開催されました。

     

    コロナ禍では例会の集まりも殆どが中止になっていましたが、最近はこういった集まりも復活してきています。

    まだうちの患者さんにはコロナやインフルエンザでアポイントをキャンセルされる方が多く、個人的にはこういった宴会はかなり抵抗があるのですが、忘年会、新年会とも担当例会でしたので欠席するわけにもいかず、出席しました。

     

    忘年会は席の間隔が少し広めに取られており、お酌をしに回る先生も気のせいか少なかったのですが、新年会はいつもどおり、新年の挨拶がてらお酒を持って各テーブルを回る先生が多く、料理の上で喋られる先生もいて、かなり抵抗がありました。

     

     

    左が忘年会、右が新年会の様子です

     

    コロナが完全に終息しても、料理を作る人、配膳する人はマスクをして頂きたい、と、個人的には希望します。

    こういった宴会がコロナ禍以前と同じように開かれるというのは嬉しいことなのですが、両手を上げて喜ぶことは出来ないよです。

    皆さんもコロナ、インフルなど、感染対策は十分以上に行って下さい。

     

     

     

     

     

  • 歯学教育について思う

    今年も松本歯科大学から御指名を頂き、歯学部4年生の特別講義をさせて頂きました。

    まずは、他では見られないであろう舌側矯正の治療例を数症例紹介し、巷で言われている「舌側矯正は治療期間が長く、ちゃんと治らない」とか、「喋れなくなる」、「上顎はリンガルでも良いが、下顎はラビアルの方が良い」等々が如何に間違った情報であるかとうことを立証し、矯正歯科の目的や効果についてお話しし(学生さんには難しすぎるため、同席していた医局の先生達のためにお見せしました)、昨年同様、皆さんは何故歯科医師になるのか、どうゆう歯科医師になるのか、という質問をしました。

     

     

    というのは、歯科医師のあるべき姿からかけ離れ、患者さんを食い物にして、暴利をむさぼる最低な歯科医師が目に付くからです。

    先日の銀座の何億円も持ち逃げした歯科医院は論外ですが、こういった話は大都市に限ったことではなく、長野県内にも「あなたの口をきちんと治療するには、最低でも 1000万円は見ておいてください」と平気な顔で言う歯科医師が実在します。

    保険診療では自分の理想の治療が出来ないから自費で診療される先生は理解出来ますが、保険の効く筈の歯周病治療で 1000万円!

    患者さんの中には家を売って支払ったという人もおり、医療法人というより宗教法人かと言わざるを得ません。

    その歯科医師は、某スタディークラブの会長をしており、御自身の治療には、たいそうな自信があるようですが、海外のレベルから見ると全然大したことはなく、自信では無く過信、典型的な悪徳歯科医で、治療以外の面でも、人を平気で馬鹿にする、仁義をわきまえないなど、人間性にも問題ありで、そんな人間は歯科医師を辞めて欲しいと思います。

     

     

    講義では、そのような実例を挙げつつ、矯正歯科は今後どうなるのか、特にアライナー(いわゆるマウスピース矯正)が世界中で急速に拡大しつつあることで、矯正歯科に対する moralと philosophyの欠如した歯科医師が増え、取り返しのつかない結果になって泣きを見る患者さんが爆発的に増えるということ、そして wire bendingが出来ない、診断も出来ない「ナンチャッテ矯正専門医」が増え、本物の矯正歯科専門医の存在そのものが危ぶまれる時代になるであろう、ということについてお話させて頂きました。

     

    私自身は今まで、relapse症例など、Bracketを付けるよりも Alignerの方が適していると判断した症例には in houseで作製して使っていましたが、基本的には Alignerを否定してきました。

    それは Alignerそのものの限界というより、矯正の知識が全く無い歯科医師によって信じられないようなトラブル症例が Alignerによってたくさん作られてきたということが一番大きな理由です。

    Alignerそのものについては、最近の Software、Hardware、Materialの改良と、尾島先生をはじめとする Aligner expertの存在によって、やるべき人が、キチンと手順を踏んで、症例を選んで行えば、素晴らしい結果が得られ、今や multi bracket法のみが矯正の治療では無いと思っています。

    但し、繰り返し書きますが、Alignerを使うにしても、矯正学の基本的知識が必要なことは変わりなく、先日初診相談で来られた患者さんは、他医でアライナーを2年ほど治療しており、歯根は骨から飛び出し、臼歯関係は狂い、上顎前歯は前突して著しい horizontal open biteになっており、本当に悲惨な状態でした。

     

    アライナーに限らず、矯正治療では、金銭面でのトラブルも多いです。

    治療を開始する前に全額前金で払わせておき、一旦支払ったお金はいかなる理由があっても返金しませんという念書を取る。

    そんなのは歯科医師を辞めて、詐欺師か暴力団にでもなったほうが良いと思います。

    こんなクソ歯科医は、自分が逆の立場なら納得して支払うのでしょうか?

    絶対に支払わないと思います。

     

    私が大学を卒業した当時は、矯正専門医というのは希有なる存在で、矯正歯科と標榜することも認められていませんでした。

    一般歯科で開業すると、開業直後からたくさんの患者さんが押し寄せて大忙しということが多いですが、矯正専門開業は、立ち上げの数年間がまさに地獄の苦しみで、どんなに苦しくても一般診療には絶対に手を出さないぞ、死ぬまで走り続けるんだ、という、本当に想像を絶する覚悟と努力と耐力が必要でした。

    なので、医局の先輩達も矯正専門で開業する先生は少なく、一般歯科・矯正歯科、あるいは小児歯科・矯正歯科で開業する先生が殆どでした。

     

    今回私が講義をしたのは 4年生ですが、彼らは来年になると臨床予備実習があります。

    私達が学生の頃は、登院する前にポリクリというのがあり、無事ポリクリを終えると臨床実習で大学病院に登院して患者さんを配当されるのですが、毎日診療前に診療計画書をインストラクターに提出してOKを貰わないと患者さんを診させて貰う事は出来ませんでした。

    今ではカリキュラムが変わり、臨床実習前には、CBT、OSCEという試験があり、これらを通過しなければ、進級は不可、留年になります。

    これらの試験は国が行っているものですが、学生の人生を左右する重要な節目であるにもかかわらず、非常に大きな問題がいくつもあります。

    まず CBTに関してはパソコン相手であるため、試験官の主観が入ることは無いのですが、OSCEは以下のような重大な問題があります。

    1. 試験が匿名で行われていない
    2. しかも試験官と受験生は面識があり、試験官の私情が入る余地が大いにある
    3. 試験官が大学内部から1名、外部から1名とされているが、実際には2人の試験官が同じ基準で評価していることは稀である
    4. 試験官の採点が正当であるかどうかの審査が行われていない
    5. 試験結果を非公表としている
    6. 上記、試験結果を非公表とされているため、仮に評価が不当である可能性が濃厚でも、スポーツのようにビデオ判定による「チャレンジ」が行われることがない

    などなどです。

    1は、非常に重要なポイントで、例えば、私が試験官を務めていたヨーロッパの指導医の試験は、完全に Blind、Anonymousで行われており、試験官からはその Applicantが何処の誰なのかわからない、受験する Applicantからも、自分を評価する Examinerが誰なのか、わからないようになっています。

    さらに評価は 2人の異なった試験官が1人の Applicantの採点を行い、お互いの採点結果を照らし合わせて、最終的に合否が決められます。

    合否が決まった後、Examinerと Applicantは対面して、Examinerは Applicantに合否を告げ、採点の基準について説明、これは何点減点である、これは何点加点である等々の Feedbackを行います。

    したがって、何故不合格なのか納得のいかないまま終わり、とか、友達だから合格させた、ということはありません。

    ところが、日本で行われている OSCEは臨床想定の試験が対面で行われており、最も大きな問題は、その試験官と受験する学生は、座学や基礎実習などで何度も顔を合わせていて面識があるということで、試験官を務める医局員が、「この学生は気に食わないから落してやろう」と思えば簡単に落とせる、逆に部活の後輩など、自分のお気に入りの学生に対しては、ミスがあっても見ぬふりをして合格させることが可能であるということです。

    つまり、仮に全国屈指の優秀な学生が毎日 OSCE対策のトレーニングを積み、本番の試験で何も問題なく終えたとしても、試験官がコイツは落してやろうと思えば簡単に落とせる、試験官次第でその学生の人生が変えられる可能性がある、ということです。

    試験要項では、試験の様子はビデオ撮影され、いつでも再審査が可能であるように詠われていますが、実際にはそのようなことは無いようです。

    試験結果を公表しないという理由は、問題漏洩の防止のため、とされていますが、結果の公開非公開と試験問題漏洩とは無関係であり、しかも試験官は、結果が非公開でクレームは一切受け付けないということを知っているので、不当な評価で学生を不合格にしたとしても、それが立証されることはない、つまり試験官の好き放題、やりたい放題がまかり通っているという事です。

     

     

    これらは医学部のOSCEに関する投稿です。

     

    受験する学生側にはいろいろな制約があり、納得出来ないルールがいくつも存在するのに、試験官は好き放題、やりたい放題で、試験官を評価するシステムは皆無なのです。

    この問題をクリアして、OSCEを正当かつ公平な試験にするには、

    • 基本的に学外の試験官が評価を行い、受験生と面識のある試験官には担当させない
    • そして、必ず2人以上の試験官が同じ基準で採点して、採点結果を照合する
    • 試験内容はビデオ撮影し、学生から異議を唱えられたら、機構が精査して再評価を必ず行う
    • 受験生の顔や声は出来る限りわからないようにBlind環境を整える

    等々でしょうか。

     

    そもそも医学部、歯学部の一般教養以外の基礎実習、臨床実習などの学生教育は、教授でも教員でも何でも無い「ただの医局員」によって行われており、その医局員達は教育に関するトレーニングは何一つ受けていないということ、その連中の中には、自分が学生時代にインストラクターに虐められてとても辛い思いをしたから、今度は自分が学生を虐めまくってやろうと考えているような、人格に問題のある者もいるということです。

    なので、学生が徹夜で必死で何十枚も書いてきたレポートを学生の目の前でビリビリに破いて大声で怒鳴り散らしたり、学生の作ってきた製作物を学生の目の前でゴミ箱に投げ捨てたり、学生のカバンを足で蹴っ飛ばしたりする医局員がいるのです。

    私が学生の頃、同級生が保存科のインストラクターから連日ひどい虐めを受け、その同級生は「あの野郎、卒業したら絶対殴ってやる」と言っていました。その同級生は卒業式の日に本当にそのインストラクターをぶん殴って、殴られたインストラクターはロビーで腫れ上がった顔を冷やしていたのを思い出します。

    海外の歯科大学では、インストラクターが学生の評価を行うだけでなく、学生もインストラクターの評価を行い、評価が低いインストラクターや、クレームが多いインストラクターは大学から追放されます。

    日本の全ての歯科大学でも、1日も早く学生が教員を評価できるシステムが導入され、不適切なインストラクターが歯科学生の夢や希望を奪う事がなくなるよう、心から希望します。

    学生諸君、泣き寝入りしないで、みんなで力を合わせて闘え!

     

     

    附:上記は、松本歯科大学のことではありません。一般的傾向として、私立大学は学生に優しく、国公立大学では上記のような傾向が強いようです。

     

     

     

1 2 3
to top