menu
MENU

院長日誌

地域活動

  • 歯学教育について思う

    今年も松本歯科大学から御指名を頂き、歯学部4年生の特別講義をさせて頂きました。

    まずは、他では見られないであろう舌側矯正の治療例を数症例紹介し、巷で言われている「舌側矯正は治療期間が長く、ちゃんと治らない」とか、「喋れなくなる」、「上顎はリンガルでも良いが、下顎はラビアルの方が良い」等々が如何に間違った情報であるかとうことを立証し、矯正歯科の目的や効果についてお話しし(学生さんには難しすぎるため、同席していた医局の先生達のためにお見せしました)、昨年同様、皆さんは何故歯科医師になるのか、どうゆう歯科医師になるのか、という質問をしました。

     

     

    というのは、歯科医師のあるべき姿からかけ離れ、患者さんを食い物にして、暴利をむさぼる最低な歯科医師が目に付くからです。

    先日の銀座の何億円も持ち逃げした歯科医院は論外ですが、こういった話は大都市に限ったことではなく、長野県内にも「あなたの口をきちんと治療するには、最低でも 1000万円は見ておいてください」と平気な顔で言う歯科医師が実在します。

    保険診療では自分の理想の治療が出来ないから自費で診療される先生は理解出来ますが、保険の効く筈の歯周病治療で 1000万円!

    患者さんの中には家を売って支払ったという人もおり、医療法人というより宗教法人かと言わざるを得ません。

    その歯科医師は、某スタディークラブの会長をしており、御自身の治療には、たいそうな自信があるようですが、海外のレベルから見ると全然大したことはなく、自信では無く過信、典型的な悪徳歯科医で、治療以外の面でも、人を平気で馬鹿にする、仁義をわきまえないなど、人間性にも問題ありで、そんな人間は歯科医師を辞めて欲しいと思います。

     

     

    講義では、そのような実例を挙げつつ、矯正歯科は今後どうなるのか、特にアライナー(いわゆるマウスピース矯正)が世界中で急速に拡大しつつあることで、矯正歯科に対する moralと philosophyの欠如した歯科医師が増え、取り返しのつかない結果になって泣きを見る患者さんが爆発的に増えるということ、そして wire bendingが出来ない、診断も出来ない「ナンチャッテ矯正専門医」が増え、本物の矯正歯科専門医の存在そのものが危ぶまれる時代になるであろう、ということについてお話させて頂きました。

     

    私自身は今まで、relapse症例など、Bracketを付けるよりも Alignerの方が適していると判断した症例には in houseで作製して使っていましたが、基本的には Alignerを否定してきました。

    それは Alignerそのものの限界というより、矯正の知識が全く無い歯科医師によって信じられないようなトラブル症例が Alignerによってたくさん作られてきたということが一番大きな理由です。

    Alignerそのものについては、最近の Software、Hardware、Materialの改良と、尾島先生をはじめとする Aligner expertの存在によって、やるべき人が、キチンと手順を踏んで、症例を選んで行えば、素晴らしい結果が得られ、今や multi bracket法のみが矯正の治療では無いと思っています。

    但し、繰り返し書きますが、Alignerを使うにしても、矯正学の基本的知識が必要なことは変わりなく、先日初診相談で来られた患者さんは、他医でアライナーを2年ほど治療しており、歯根は骨から飛び出し、臼歯関係は狂い、上顎前歯は前突して著しい horizontal open biteになっており、本当に悲惨な状態でした。

     

    アライナーに限らず、矯正治療では、金銭面でのトラブルも多いです。

    治療を開始する前に全額前金で払わせておき、一旦支払ったお金はいかなる理由があっても返金しませんという念書を取る。

    そんなのは歯科医師を辞めて、詐欺師か暴力団にでもなったほうが良いと思います。

    こんなクソ歯科医は、自分が逆の立場なら納得して支払うのでしょうか?

    絶対に支払わないと思います。

     

    私が大学を卒業した当時は、矯正専門医というのは希有なる存在で、矯正歯科と標榜することも認められていませんでした。

    一般歯科で開業すると、開業直後からたくさんの患者さんが押し寄せて大忙しということが多いですが、矯正専門開業は、立ち上げの数年間がまさに地獄の苦しみで、どんなに苦しくても一般診療には絶対に手を出さないぞ、死ぬまで走り続けるんだ、という、本当に想像を絶する覚悟と努力と耐力が必要でした。

    なので、医局の先輩達も矯正専門で開業する先生は少なく、一般歯科・矯正歯科、あるいは小児歯科・矯正歯科で開業する先生が殆どでした。

     

    今回私が講義をしたのは 4年生ですが、彼らは来年になると臨床予備実習があります。

    私達が学生の頃は、登院する前にポリクリというのがあり、無事ポリクリを終えると臨床実習で大学病院に登院して患者さんを配当されるのですが、毎日診療前に診療計画書をインストラクターに提出してOKを貰わないと患者さんを診させて貰う事は出来ませんでした。

    今ではカリキュラムが変わり、臨床実習前には、CBT、OSCEという試験があり、これらを通過しなければ、進級は不可、留年になります。

    これらの試験は国が行っているものですが、学生の人生を左右する重要な節目であるにもかかわらず、非常に大きな問題がいくつもあります。

    まず CBTに関してはパソコン相手であるため、試験官の主観が入ることは無いのですが、OSCEは以下のような重大な問題があります。

    1. 試験が匿名で行われていない
    2. しかも試験官と受験生は面識があり、試験官の私情が入る余地が大いにある
    3. 試験官が大学内部から1名、外部から1名とされているが、実際には2人の試験官が同じ基準で評価していることは稀である
    4. 試験官の採点が正当であるかどうかの審査が行われていない
    5. 試験結果を非公表としている
    6. 上記、試験結果を非公表とされているため、仮に評価が不当である可能性が濃厚でも、スポーツのようにビデオ判定による「チャレンジ」が行われることがない

    などなどです。

    1は、非常に重要なポイントで、例えば、私が試験官を務めていたヨーロッパの指導医の試験は、完全に Blind、Anonymousで行われており、試験官からはその Applicantが何処の誰なのかわからない、受験する Applicantからも、自分を評価する Examinerが誰なのか、わからないようになっています。

    さらに評価は 2人の異なった試験官が1人の Applicantの採点を行い、お互いの採点結果を照らし合わせて、最終的に合否が決められます。

    合否が決まった後、Examinerと Applicantは対面して、Examinerは Applicantに合否を告げ、採点の基準について説明、これは何点減点である、これは何点加点である等々の Feedbackを行います。

    したがって、何故不合格なのか納得のいかないまま終わり、とか、友達だから合格させた、ということはありません。

    ところが、日本で行われている OSCEは臨床想定の試験が対面で行われており、最も大きな問題は、その試験官と受験する学生は、座学や基礎実習などで何度も顔を合わせていて面識があるということで、試験官を務める医局員が、「この学生は気に食わないから落してやろう」と思えば簡単に落とせる、逆に部活の後輩など、自分のお気に入りの学生に対しては、ミスがあっても見ぬふりをして合格させることが可能であるということです。

    つまり、仮に全国屈指の優秀な学生が毎日 OSCE対策のトレーニングを積み、本番の試験で何も問題なく終えたとしても、試験官がコイツは落してやろうと思えば簡単に落とせる、試験官次第でその学生の人生が変えられる可能性がある、ということです。

    試験要項では、試験の様子はビデオ撮影され、いつでも再審査が可能であるように詠われていますが、実際にはそのようなことは無いようです。

    試験結果を公表しないという理由は、問題漏洩の防止のため、とされていますが、結果の公開非公開と試験問題漏洩とは無関係であり、しかも試験官は、結果が非公開でクレームは一切受け付けないということを知っているので、不当な評価で学生を不合格にしたとしても、それが立証されることはない、つまり試験官の好き放題、やりたい放題がまかり通っているという事です。

     

     

    これらは医学部のOSCEに関する投稿です。

     

    受験する学生側にはいろいろな制約があり、納得出来ないルールがいくつも存在するのに、試験官は好き放題、やりたい放題で、試験官を評価するシステムは皆無なのです。

    この問題をクリアして、OSCEを正当かつ公平な試験にするには、

    • 基本的に学外の試験官が評価を行い、受験生と面識のある試験官には担当させない
    • そして、必ず2人以上の試験官が同じ基準で採点して、採点結果を照合する
    • 試験内容はビデオ撮影し、学生から異議を唱えられたら、機構が精査して再評価を必ず行う
    • 受験生の顔や声は出来る限りわからないようにBlind環境を整える

    等々でしょうか。

     

    そもそも医学部、歯学部の一般教養以外の基礎実習、臨床実習などの学生教育は、教授でも教員でも何でも無い「ただの医局員」によって行われており、その医局員達は教育に関するトレーニングは何一つ受けていないということ、その連中の中には、自分が学生時代にインストラクターに虐められてとても辛い思いをしたから、今度は自分が学生を虐めまくってやろうと考えているような、人格に問題のある者もいるということです。

    なので、学生が徹夜で必死で何十枚も書いてきたレポートを学生の目の前でビリビリに破いて大声で怒鳴り散らしたり、学生の作ってきた製作物を学生の目の前でゴミ箱に投げ捨てたり、学生のカバンを足で蹴っ飛ばしたりする医局員がいるのです。

    私が学生の頃、同級生が保存科のインストラクターから連日ひどい虐めを受け、その同級生は「あの野郎、卒業したら絶対殴ってやる」と言っていました。その同級生は卒業式の日に本当にそのインストラクターをぶん殴って、殴られたインストラクターはロビーで腫れ上がった顔を冷やしていたのを思い出します。

    海外の歯科大学では、インストラクターが学生の評価を行うだけでなく、学生もインストラクターの評価を行い、評価が低いインストラクターや、クレームが多いインストラクターは大学から追放されます。

    日本の全ての歯科大学でも、1日も早く学生が教員を評価できるシステムが導入され、不適切なインストラクターが歯科学生の夢や希望を奪う事がなくなるよう、心から希望します。

    学生諸君、泣き寝入りしないで、みんなで力を合わせて闘え!

     

     

    附:上記は、松本歯科大学のことではありません。一般的傾向として、私立大学は学生に優しく、国公立大学では上記のような傾向が強いようです。

     

     

     

  • 矯正装置とMRI

    「矯正装置が入っているとMRIが撮れないから、矯正装置を外してくるように」と言われて、MRIを撮影して貰えないことがあります。

     

    放射線科の医師・技師さんが矯正装置を外せと言う理由は2つ、

    1. 金属にMRIが当たると発熱して火傷する
    2. アーチファクトで画像診断が出来ない

    です。

     

    私からのコメントは、

    1. 火傷の心配はありません
    2. アーチファクトに関しては、撮影部位が頭部や顎関節であっても、撮影条件を工夫して頂ければ、矯正装置が入っていても問題のないMRI画像を得ることが可能なことがあります
    3. 腹部や足のMRIを撮影するのに矯正装置を外す必要はありませんので、通常通り撮影して頂いて全く問題ありません

     

    矯正治療に使われる金属の殆どは、コバルト、クロム、ニッケルを主体とする合金で、ものによっては、チタン、モリブデン等が含まれております。

    MRIは磁気共鳴を利用したものですので、矯正のワイヤーやブラケットがアーチファクトを起こす原因となります。

     

    ところが、撮影条件を工夫すれば、矯正装置が入ったままでも顎関節、上顎洞、海馬なども全く問題ない画像が得られています。

    僭越ですが、アーチファクトで撮れないという場合は、以下の撮影条件で撮って頂ければ、撮れることがあると思いますので、御参考にして頂ければ幸いです。

    1. 最低条件として 1.5テスラで撮影する。3テスラでは、アーチファクトが著しくて撮れません。但し、最近は1.5テスラマシンが多く、それで撮れないという場合は、以下を調整してください。
    2. BW値を上げる
    3. ピクセルまたはボクセルサイズを小さくする
    4. 脂肪抑制を併用しない
    5. シムボリュームを頭部全体ではなく影響のない場所に置き、調整を行う

    です。

    大体は 5のシムボリュームを調整して頂ければ、2〜4はいじらなくても撮れることが多いようです。

     

    じつは、「入れ歯や矯正装置が入っているとMRIが撮れない」というのは、昔から殆どの病院で言われており、MRIを撮る際に、矯正装置を外して来るように言われて、全ての患者さんが撮影して貰えませんでした。

    矯正装置を外さないとMRIが撮れないと言われると、困るのは患者さんですので、私はその都度、放射線科の医師・技師さんと撮影条件についてお話しをさせて頂く、ということを長年続けて来た結果、今では長野県内の殆どの病院で問題なくMRIを撮影して頂いています。

     

    ーーー

    上記は 2021年3月にアップした内容ですが、誤解されている方がいらっしゃいましたので、少し修正させて頂きました。

    基本的には、MRI撮影のために矯正装置を除去する必要は無いと考えますが、「絶対外しません」ということでもありませんので、お困りの場合には御相談ください。

     

  • 2009/02/08

    一陽来復

    一陽来復
    「節分にあたり、新年の御挨拶を申し上げます」と、御挨拶を下さる方が いらっしゃいます。
    私たち庶民は、賀状を出していない人から年賀状を頂いた場合は、すぐに出し返すか、遅れてしまった場合は、寒中見舞いとして15日あたりに出すのが慣例ですが、このお方はいつも「一陽来復」と朱書きし、本年の豊富を書き添えて節分に挨拶状を下さいます。
     
    御迷惑がかかるといけませんので、何処のどなたかは書けませんが、このお方は、参議院議員や、日本を代表する百貨店の代表取締役を歴任され、現在も東京の日本の代名詞ともなるビルの特別顧問や、日本を動かす会社のCEOでいらっしゃいます。
    まさに雲上人ですが、とても優しい人間味溢れるお方で、私のような庶民にも大変良くしてくださいます。
     
    広辞苑で一陽来復の意味を調べてみると、
    (1)陰がきわまって陽が帰ってくること、陰暦11月または冬至の称
    (2)冬が去り、春が来ること
    (3)悪いことばかりあったのが、ようやく回復して善い方に向いてくること
    とあります。
    元来は冬至を指したそうですが、春が巡ってくることや、めでたいことがふたたびくることを一陽来復と言うそうですので、冬至に拘らず、もちろん節分でも良いわけです。
    なるほど、寒中見舞いを貰うより、節分に御挨拶を頂いた方が心に残るなあ、と、関心いたしました。
     
    遅くなりましたが、新年の御挨拶を申し上げます。
    昨年は皆さんにとって、どんな1年でしたか?
    以前にも院長日誌に書いたかも知れませんが、私は毎年、元旦には、今年の目標を書きます。
    家ではプライベートなこと、医院では仕事の目標を書き、それを達成できるように努力し、1年間頑張ります。
    簡単なことですが、これをするようになって、人生に張りが出ました。
    ただ何となく毎日をだらだら生きるのではなく、何かの目標を定め、それに向かって精一杯努力します。
    そして毎年大晦日に、その年の目標を達成できたかどうか、1年間はどうであったかを振り返ってみます。
    もちろん全て達成出来ているわけではありませんが、達成したかしないかよりも、目的に向かって努力したということのほうが大切であると思います。
    目標が簡単で、すぐに出来てしまうようなものでは、あまり意味がありませんので、すこしハードルが高いくらいのほうが良いと思います。
    どうぞ、皆さんもやってみてください。
     
    インターネットが普及しはじめた直後から、ひろ矯正歯科はホームページを立ち上げ、私の活動は院長日誌として2001年よりブログ型式で記録してきました。
    結構見てくれている人が多いようで、日本国内だけでなく海外でも初対面の方から、「先生の院長日誌、いつも楽しみに読ませて頂いています。」と言われると、なんだか嬉しくなります。
     
    その院長日誌、前回の9月16日から更新を neglectしておりました。
    もちろん9月16日以後もちゃんと仕事をしておりますし、9月にはスタッフを連れて日矯学会へ参加、10月には歯科医師会の良い歯の相談会と恒例スタッフとのお食事会、12月には仕事納めと1年を振り返っての院長の締めの挨拶、お正月の歯科医師会の新年会、1月の学術部会会議、Progress in Orthodonticsへの論文掲載など、レポートすべき内容は沢山あったのですが、精神的に書く気になりませんでした。
    体調不良ではないのですが、大きな理由は2つあります。
     
    頭痛の種1つめは、国道19号拡幅に関する用地買収の件です。
    ひろ矯正歯科の西に隣接する国道19号が、現在の片側1車線から、片側2車線+歩道となります。
    ひろ矯正歯科は現在、乗用車20台程度を駐められる駐車場を有しており、駐車場部分だけで160坪、そのうち60坪は自己所有、残りの100坪は借地なのですが、この自己所有の60坪の部分の買収価格がお世辞にも「補償」などといえる内容ではないのです。
     
    私は何年も前から、国道拡幅の話があれば、誰よりも先に用地を提供したいと考えておりました。
    国道拡幅による周辺地域への経済効果や、地元市民や企業にもたらす恩恵は計り知れないほど莫大だと考えるからです。
    よく、周辺は全て買収が終わっているのに、一軒だけ立ち退きに応じないで残っている光景を見かけますが、第三者的に見ると買収価格のつり上げを目論んでいるようで、とても印象が悪い。
    私の本分は矯正歯科医業であり、買収で稼ごうなどとは思っておりませんので、そんな悪い印象を持たれては、ひろ矯正歯科の企業イメージまで崩れてしまい、ひいては本業に影響が出るようでは困ります。
     
    国交省が訪ねてきた際も、一番最初にその意向を申し伝えました。
    しかしながら、国交省が提示している額は、実際に取得した価格の半分近い値段でした。
    国交省と、その委託期間である関東建設弘済会(先日も、天下り先の一つとしてメディアで報じられた機関)の言い分は、「今は土地の価格が下落しているから、仕方がない」とのこと。
     
    ひろ矯正歯科の東側の土地を買い足したときの坪単価が●万円であることを話しても、弘済会のお偉い方は、「欲しい土地を買うときは、金を積むのが当たり前だ」と、平然とした顔で言う。
    私が隣の土地を買った値段を示すと、「欲しい時には金を積むのは当たり前だ」とのこと。
    であるのに、国がうちの土地を欲しくて買収する時は、景気が悪いからと、破格な値段。
    おしまいには、「協力して貰えない場合は、土地収用法という法律にもとづいて、強制執行になる」とのこと。
     
    お役人達に、「あなたがたが、銀行で3600万円借りて家を建てたとする。一生懸命働いて、家族を養っている。ある日、そこに国道が通る話になって、国が1000万円であなたの土地建物を買い上げますから、あとのローンは自分で払ってください。今は不景気で相場が下がっているから仕方がない。いやなら強制執行で、差し押さえる。そんなこと言われたら納得できますか?」と聞いても、無言。
    何故に国に「没収」されたあと、利息だけ払い続けなければならない、そんな馬鹿なことがあるのでしょうか。
    これが「用地補償のあらまし」の実態、国道が出来るときの実態なのでしょうか。
     
    ひろ矯正歯科は、開業以来、法人税、住民税、事業税、市県民税、消費税等々ありとあらゆる租税を滞納することなく払ってきました。
    患者さんは、県内全域からだけでなく、関東、中部、近畿、北陸など、1都19県に及びますので、経済効果は一体いかほどのものでしょうか、、。
     
    「国は何の権利があって、善良な市民から そんな安い値段で「没収」するような真似が出来るのですか、日本はいつから共産国になったんですか?」と言うと、同席している国交省の女史は腹をかかえて、肩を上下させて大笑い。
    この女史は、よく笑えたもので、罷免請求してやりたいほどです。
     
    国交省の無駄遣いは、先に道路がない所に何百億円も投じて橋を架けたり、果てはカラオケやマッサージチェア購入など、とどまるところを知らないことは、今や日本国民ならば知らない人はいないと思います。
    自分たちの私欲を肥やすためには、私たち国民が支払った血税を湯水のように使いまくるのに、国民のためには一文とて出さない姿勢。
     
    http://blog.goo.ne.jp/warabidaniyuukoku/e/4c8a72cb343fb582d9e0961f249ba29d
    http://dangun.iza.ne.jp/blog/entry/543094/
    http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080606-2780860/news/20080621-OYT1T00824.htm
     

     
    ここにも「無駄遣い」が。
    国道拡幅工事が始まる僅か1年前に、この側溝は全部新調されました。
    道路が拡幅され、壊されることがわかっているのに、何故にこのような無駄な工事が行われたのでしょうか。税金だからでしょうか。
     

    私は何もべらぼうな値段で買い取れなどと、そんなことは言っていないのです。
    広丘駅の改修により、東口が玄関口となった今、来年度内には、駅前ロータリーが完成します。
    ひろ矯正歯科の目の前は、田舎の小さな駅ではありますが、乗降客数は塩尻駅よりも遙かに多く、今や塩尻市内では最優良地であることに違いありません。 
    坪2万や3万で買った土地を寝かせておいて、40万、50万で買いとれと言っているのではありませんし、自分たちは無駄遣いしているのだから、俺にも金よこせなどと滅茶苦茶な事を言っているのでもありません。
    国が個人の資産を買収する際には、最低限、個人が泣きを見ないように対処すべきであり、それが出来ないなら、代替え地を用意すべきではないのかと考えますが、私の考え方は間違っているでしょうか。
    差し押さえにして、個人の資産を「さらって行く」など、あってはならない事です。
     
    その値段ではうちは困るので、では換地を用意してください、と話しても、国交省曰く、「隣の畑の地主さんが譲渡に応じてくれないから無理」とのこと。
    これもまったくおかしな話で、頑固な人間の言うことがまかり通り、協力的な人間に泣けと言うのは、どう考えても理屈が通りません。弘済会の仕事とは何なのでしょうか?
    現在、事業等を営んでおられて、代替え地が確保出来ないならば話は別ですが、隣接地は畑であり、作物で生計をたてているような状態でなはありません。
    ひろ矯正歯科は、将来的にさらに拡張する計画がありますので、陸続きであることが絶対条件です。
    雨や雪の降る中、診療所から離れた駐車場に車を駐めて走って来なければならないようでは、迷惑するのは患者さんなのですから。
     
    こんな馬鹿げた話にいつまでも付き合っている暇はないので、自分で移転先を探してみました。
    今と同じ条件の、駅から歩いて1-2分、国道沿い、インター近く。
    ひろ矯正歯科には、県外からJRで通院されている方がたくさんお見えになりますので、駅から何分も歩かなければならないような場所ではダメですし、また、県外から車で来られる初診の方もいらっしゃいますので、「xxの信号を右に曲がって、次を左に曲がって、、」などのややこしい説明を要する場所ではダメなのです。
    この条件を満たすのは、現在の場所か、現八十二銀行広丘支店の跡地だけですが、後者に移転となると、莫大な補償費用がかかることは試算済みですので、安く上げようという魂胆でしょうか。
     
    最近の総理の言動は二転三転平気で覆し、自分の言動に全く責任が感じられない。
    かんぽの売却価格にしても、常識で通らないことが何故にまかり通るのか。
    日本はいつまで腐敗インター行き高速道路を疾走してゆくのでしょうか。 
     
    駅前広場が完成するまでには、善良な市民が泣くことなく、立派な国道が出来ていることを祈っています。
     
     
    頭痛の種2つめ:「信」
    昨年は、「変」の1年だったそうです。
    和尚が書く1文字がどれほどの意味を持つかは別にして、私が最近感ずることを漢字一字で表すとすれば、「信」。
    「信頼」、「信用」、「信念」、「信任」、「信義」、「信実」、etc..
    最近の、「人を信じる」、人がしてくれたことに対して「感謝する」、この当たり前のことが、だんだん崩壊してきているように思います。
     
    最近の傾向として、物事を「損か、得か」でしか考えない。
    自分の損になりそうなことは、誰がどれだけ困っていても知らん顔で、関わらない。
    昨年は急患の受け入れ拒否、たらい回しによる死亡事件が何度となく起こりましたが、今月になってまた、たらい回しで死亡した患者さんがいます。
    お医者様でさえ、損得勘定でしか動かない人間が増えつつあるように思います。
     
    産科医不足、これも、じつは損得勘定の産物ではないでしょうか。
    医者を目指す者の志しが変わってきているようにも思います。
    「家族を心臓病で亡くしたので心臓外科医になって、一人でも多くの患者さんを助けたい」、「親が癌で苦しんで死んでいったので、癌治療のエキスパートになりたい」、、、今や、そういった動機で医学部を志す人は珍しいのではないかと思います。
    6年間の医学部/歯学部を卒業したら何になるか、、。
    「○科は儲かるから、○科医になる」、「△科は急患がないから、△科になる」、、etc.。 
    それを裏付けるように、医院経営、患者数倍増、、そのようなチラシやFAXが毎日入ってきます。
    こうゆう馬鹿みたいな講習会を受ける医者、歯医者が絶えないということ自体、疑問に思います。
    自分の治療の技術を上げることに精進せず、増収増患、保険点数の事ばかり考えていては、医療崩壊は明らかです。
     
    産科医不足の対策として、政府は産科医に対して特別手当を支給する「対策」を打ち出しましたが、そんな「愚対策」で、産科医が戻ってくるわけがありません。
    「全て金で解決出来る」、「金さえ与えれば、なんとかなる」、そういう発想しか思い浮かばないお役人達の思考回路には、全く呆れて物が言えません。
    こうゆう対策を打ち立てる役人は、自分たちが金のために政治家になったということを証明しているようなものです。
    何故産科医が減っているのか、何故、急患受け入れを拒否する病院が多いのか、政府はそこの根本的原因に目を向けずして、金だけ与えれば医者が帰ってくると思ったら大間違いです。
     
    最近は、総理を含め、お役人の行動を見ると、呆れるのを通り過ぎて、危機感さえ持ちます。
    食糧危機について語り合う場である洞爺湖サミットでは、世界でも屈指のシェフが作ったフランス料理に舌鼓を打ちながら会議、、、こんなことでまともな食糧危機対策が立てられるわけがありません。
    私が一国の主なら、これは食糧危機のためにみんなが集まっているのですから、と、水と乾パンでも支給して会議をしたと思います。
    経済危機対策として集まったG7では、飲み過ぎてろれつがまわらないN大臣、、。
    こんな人に日本を任せておいて大丈夫だろうかという危機感が、こんな人に日本を任せておいたらもうダメだ、と諦めの気持ちに変わりつつあります。
     
    医療崩壊は、一方では、治療を受ける側にも全く問題が無いとは言えません。
    私も立場変われば患者ですので、先生に診ていただく時には、常に感謝の気持ちを忘れず、受付で「おはようございます、おねがいします」と挨拶し、中に通され歯科衛生士が来てくれたら、「宜しくお願いします」と挨拶し、先生が来たら「宜しくお願いします」と挨拶し、終わったら、逆の順序で先生、歯科衛生士、受付に御礼を言って帰ります。 
    ところが、患者さんの「質」というものが最近変わりつつあるそうです。
    医師側の説明を全く信じようとしない人や、自分の思う時間に予約が取れないと喧嘩腰でわめき立てる母親、気に入らない事があるとすぐにインターネットに中傷誹謗を書き込む人、etc.。
     
    そこまでいかなくても、おはようございます、と挨拶をしても知らん顔の人もいます。
    こういった傾向は私だけかと思って、学会の時に他の先生に話したら、地域・年齢の区別無く、その傾向は見られるようです。
    「おはようございます」と言っても、知らん顔をしている患者には、何度でも「おはようございます」と言い、相手が言うまで診療しないという先生もいました。
    私はそこまでは出来ませんが、よい気持ちがしないのは事実ですので、最近は「おはよございます」という挨拶を返事の必要のない挨拶に変えました。
     
    こうゆうことを書くと患者批判ではないかと誤解される可能性がありますので、書くことをかなり躊躇しましたが、ひろ矯正歯科の患者さんは、殆どが大変礼儀正しい方ですし、私は患者批判のためにこうゆう事を書いているのではありません。
    私は常に患者さんと同じ目線で対応しておりますし、医者は患者より上だ、挨拶しろ、などという傲慢な考えも持ち合わせていません。
     
    デパートや遊園地などで親子を見ていると、最近の親は「心にゆとりがない」、「子供を見守る大らかさがない」と感じます。
    こうゆう環境で育った子が大きくなったら、どんな大人になるのでしょうか、、。 
    日本が、世界でも類のない凶悪犯罪が多発する国に変わりつつありますが、元の日本に戻れるか、このまま犯罪の多い社会を形成してゆくかは、親の教育の仕方に大きく委ねられているように思います。
     
    うちの子供にはいつも、「成績なんか気にするな。成績なんか下の下でも、世界で認められた人はたくさんいる」と言っています。 
    もっと、のびのびと、おおらかに生きたいですね、子供も大人も。 
     
     
    今年のお正月は、豊川稲荷に行って御祈祷をして頂いて来ました。
    お参りをすると、心が洗われるようで、気持ちのいいものですね。
     

     

     
    頂いた精進料理のお箸袋にたいへん有り難い事が書かれておりましたので、頂いて帰ってきました。
     
    食事五観の偈
    ● 一つには功の多少を計り彼の来処を量る(この食物が食膳に運ばれるまでには、神仏の加護と幾多の人々の労力によることを思って感謝いたします)
    ● 二つには己が徳行の全欠をはかって供に応ず(私の徳行の足らざるに、この食物を頂くことを過分に思います)
    ● 三つには心を防ぎ過を離るるは貧等を宗とす(この食物にむかって貧る心を起こしません)
    ● 四つには将に良薬を事とするは形枯を療ぜんがためなり(この食物は私の心身を癒す良薬と心得ていただきます)
    ●五つには成道のための故にいま此の食を受く(この食物は、まことの道を行ぜんがために頂くことを誓います)
     
    私は無宗教ですが、仏の教えには良いことが沢山書いてあると思います。
    いつも子供達に言うことは、
    今の状態を当たり前だと思うな
    今日頂いた御飯は、来月は食べれないかも知れない
    今日眠った暖かい布団は、来月は無いかも知れない
    そう思って感謝する心を忘れず、自分一人で生きているのではない事をわきまえ、明日は今日よりも良くなるように一生懸命努力しなさい、ということです。
     
    私がいつも御世話になっている内科医の先生は、患者さんのことを労る気持ちが溢れ出ており、お話しているだけで病気が治るような気持ちになります。
     
    本年も宜しくお願いいたします。
     
     

    求人情報:
    ひろ矯正歯科では、歯科衛生士、歯科医師を募集しています。
    興味のある方は、お気軽にメール<info@mienai.com>
    或いはお電話 0263-54-6622 ください。
    御連絡をお待ちしております。

1 2 3
to top