例年どおり、春分の日に日本舌側矯正学術会例会が京都リサーチパークで開催されました。
会場の京都リサーチパーク。周辺に食事の出来るところが少なく、非常に不便!
僭越ながら、依頼講演で舌側矯正のボンディング・テクニックについて講演させて頂きました。
1996年に日本矯正歯科学会雑誌で Resin Core Indirect Bonding Systemを紹介してから、たくさんの先生や技工士さんが coreを removableにしたり、容易に除去が出来るように工夫して modifyしておられます。
私自身、これら modifyされたtechniqueをいろいろと試してみましたが、trayの適合が良くなかったり、lab. workが複雑になっていたり、trayが大きくて臨在歯に干渉したり等々、イマイチで、得たものより失った物のほうが多いように思います。
私自身は現在、日矯歯誌に紹介した原法に戻っています。
Lingualの Indirect Bondingに関する講習会を再度開いて欲しいという要望が多く、現在、検討中です。
御希望の方はメールにてお問い合わせ下さい。
学会の前日は、京都で開業しておられる岡本先生が食事に招待して下さいました。
岡本先生とは2002年、Berlinで開催されたEuropean Lingual Orthodontic Congress で知り合いました。
ベルリンの学会の後、Associateの松岡先生と御二人で、はるばる塩尻まで見学に来て下さいました。
岡本先生は大阪歯科大学卒業後、UCLAの顎咬合科に留学されていた先生で、現在、医療法人奨和会の会長でいらっしゃいます。
「よく遊び、よく学べ」のお手本のような先生で、一緒にいるとネアカでとても楽しいのですが、実は学ぶところが非常に非常に多い先生です。
この日は京都・祇園で本物の京料理を御馳走して下さいました。
一見さんお断りのお店で、岡本先生が連れていってくれない限り、僕のような平民は暖簾をくぐる事さえ出来ません。
味のほうは、43年間の僕の人生で、一番最高に美味しかったです。
横にいる女性は、岡本先生の患者さんでもあり、モデルさんです。現在舌側矯正中です。
手前が、生き字引の吉川先生です。
お二人とも、僕のような田舎の町医者にしてみれば、雲のまた上の先生です。
岡本先生、お忙しいのに御接待して下さいまして、有り難うございました。
10月8-10日、新潟市の朱鷺メッセにて第62回 日本矯正歯科学会大会が開催されました。
本大会に於いて、僭越ながら、わたくしはRound Table Discussionのモデレーターをつとめさせて頂きました。
演題は「リンガル・ストレートワイヤー・テクニック」についてです。
舌側矯正が考案されてから、ほぼ30年が経過しますが、舌側矯正はいまだに一部の矯正専門医のエキスパートにしか治療出来ない、大変高度なテクニックが要求される、非常に難しい治療です。
Andrewsは Standard Edgewiseを Straight化し、世界中にセンセーションを巻き起こしました。
今日、外側からの矯正治療はSWAなしでは成り立たないのが現状です。
この難しい舌側矯正を少しでも simpleで easyなものにするために、Lingual applianceを Straight wire化しようと努力しておられる方がいらっしゃいます。
その方こそ、イーラインの竹元先生です。
現在、Lingual SWAは現在、開発の最終段階で、まだ市場には出回っておりません。
したがって、この次世代矯正装置で実際に治療を行ったことのある先生は、現時点では世界中で竹元先生とScuzzo先生と、私の3人だけです。
LSWA
例年はRTDで竹元先生ご自身が LSWAについて講演されるのですが、本年は第三者の立場から LSWAで治療を行う上での注意点、将来的展望などを話させて頂きました。
装置が良いか悪いかは、言葉で論ずるよりも私が実際に治療した症例を見ていたければおわかり頂けたかと思います。
セルフライゲーションとなると、驚異的に短いチェアータイムで、非常に良好な結果が得られると思います。
1日も早く、 self ligationの LSWAが市場に出回ることを希望します。
6月22日、東京アメリカンクラブで、日本成人矯正歯科学会大会が開催されました。
数ヶ月前に 大会長の武内豊先生から直々に御電話を頂戴して、症例展示に2つほど出してくれないかとのこと。
どうせ出すなら小出しにしないで、M-orthに提出したファイルを5つとも全部出してしまおうと思い、全て出すことにしました。
展示室に行くたびにいろんな先生から声をかけていただき、絶賛の御言葉を頂戴しました。
一生懸命治療した甲斐があったと思います。