11月8日土曜日、仕事が終わって帰る支度をしていると、
「先生、、。みんなで話があるんですけど、ミーティングルームに来て貰えませんか、、、。」
と、受付の横山さんが、呼びに来た。
みんなの方から話があると、呼びに来るなんて、一体、ナニゴト??
驚きのあまり不整脈が出ている。
心臓がバクンバクン言っている、、。
ど、ど、どうしたのかなあ、、
誰か辞めたいというのかなあ、、
最近、怒ったかなあ、、、
そう言えば、最近入ったばかりの中野さんには、ちょっと厳しすぎたかなあ、、
でも、言わなきゃしょうがないことだしなあ、、。
それとも、、、??
生唾を飲み込んで、深呼吸をしてミーティングルームに入ると、、、
パン! パン!! パ・パ・パ~~ン!! パカパカ、パッカ~ン!!
と、クラッカーの嵐。
うわっつ!! ビックリしたっつ!!
な、なっ、ななな、なんだあ?? なんでクラッカーだ??
僕の誕生日はとっくに過ぎたぞお??
何の騒ぎだ??
と思っていたら、、、
「創立記念、おめでとうございま~す!!」
と拍手の嵐。
あっ、そうか!!
11月10日は創立記念日だ!
忙しくてコロッと忘れていた!!
でも、開業して何年にもなるけど、みんなの方からこんなふうに祝って貰ったのは初めてだ、、みんな覚えていてくれたんだ、嬉しいな、、。
と思っていると、受付の中野さんが花束を持っている。
うわっつ!! 花束だ!! これはやばいパターンだ!!
みんな、僕が涙もろいのを知っているだろうに!!
これは耐えられないモード突入だぞ!!
胸にジ~ンと来るのを何とかこらえようと、他の事を一生懸命考える、、。
なんとかこらえて、平静を装い、
「ありがとう、、。」
と、花を受け取る。
すると、こんどは横山さんが何やら包みを差し出している。
「これ、みんなからです。受け取って下さい。」
「え?? ありがとう、、。」
と、受け取り、早くズラカろうとすると、
「よかったら、ここで開けてもらえませんか?」
と、笑っている。
開けてみると、、、ワインが2本入ってるが、涙目でよく見えない。
何度かまばたきをして、よ~く見てみると、、
「祝 10周年」と書かれ、なんと、先日みんなで玄関で撮った写真がラベルになっている!
この間 写真を撮ったのはこれのためだったのか!
もう1本のほうは「Congratulations 10th Anniversary」と書いてある!
おまけに、ひろ矯正歯科の商標マークまで入っている!
アカン、これはいくらなんでも耐えられないぞ、、
「ありがとう、有り難う、、。」
みんなの顔をみると、こっちを見て笑っている、、。
一生懸命、他のことを考え、早く退散することに。
「ありがとう、じゃ、おさき~~っ。」
と、ミーティングルームをあとにする。
車に荷物を詰め込んで、家路を急ぐ。
いつもどおり10分弱のドライブで家に到着。
トランクから荷物と、花と、ワインを出して玄関に運ぶ。
この時点ですでに視界不良。
居間に入ると女房と子供がいつもどおり、迎えてくれる。
「おかえり~~っ!!」と、みんなテレビを見ている。
僕は無言 「、、、、。」
女房が、「どうしたの? その花!?」
やはり僕は無言 「、、、、。」
女房「どうしたの? 目が真っ赤だよ!?、、え? パパ、泣いてんの??」
と、騒ぐ、騒ぐ。
その一言でテレビに見入っていた子供達まで起きあがって僕に注目。
みんなフリーズしている。
僕は無言のまま、涙をぬぐう。
子供達は何があったんだと、口をあんぐりあけている。
やっとのことで、「みんながさ~~、、、」
と、心の中で叫ぶが、声が出ない。
とても会話など出来る状態ではない。
「、、え~~ん、、、」
いつも一生懸命、患者さんの事を考え、少しでも良い治療を、少しでも快適に治療を受けていただけるように、精一杯駆け足で送る毎日。
勿論、僕自身はスタッフのみんなにも精一杯気を遣っているんですけど、なかなか わかって貰うことは出来ないんですよね。
開業して今年は10年目ではなくて9年目なんですけど、そんなことはどうでもいいんです。
「かぞえ」で10周年ということにしましょう。
みんなが創立記念日を覚えてくれていただけでも嬉しいのに、みんなの方からこんなに祝福してもらうとは、、開業してから今までにこんなに嬉しかったことはないです。
本当にありがとう!
このワインは、とてもじゃないけど勿体なくて、飲めないです。
お花も飾らせて頂きました。
開業当初、経済的に親の援助を一切受けれず、狭いテナントに毎日おにぎりを持参して、女房と2人で細々と開業した当時の記憶が蘇ります。
開業1周年記念日に仕事の帰りにセブンイレブンで240円で2個入りのケーキを買って帰ったら、家で女房がお祝いを用意してくれていて、その時も泣けました。
幸い、開業以来、普通では考えられないほど沢山の患者さんが来てくれていますが、今まではスタッフがついて来てくれなかった。
ちょっと注意をすると翌朝には辞表が置いてあったり、スタッフ間でイジメあってイイ子が辞めていったり、、今までスタッフのことでは本当に大変な思いをしてきました。
今現在、ひろ矯正歯科がこれほど認められているのも、僕が安心して海外に長期出張に行って来れるのも、みんなみんな、現在頑張ってくれているスタッフの皆さんのおかげです。
いつも言っているように、僕はただの船頭さんで、実際に船を動かしてくれているのはみんなです。
ひろ矯正歯科で一番偉いのは患者さん、その次がスタッフのみんな、最後は僕です。
厳しいことをビシビシ言ってもイヤな顔一つせず、僕と一緒に 一生懸命 一緒に走ってくれるみんな、本当に有り難う!。
これからも宜しく!
食事のあと、女房と
10月8-10日、新潟市の朱鷺メッセにて第62回 日本矯正歯科学会大会が開催されました。
本大会に於いて、僭越ながら、わたくしはRound Table Discussionのモデレーターをつとめさせて頂きました。
演題は「リンガル・ストレートワイヤー・テクニック」についてです。
舌側矯正が考案されてから、ほぼ30年が経過しますが、舌側矯正はいまだに一部の矯正専門医のエキスパートにしか治療出来ない、大変高度なテクニックが要求される、非常に難しい治療です。
Andrewsは Standard Edgewiseを Straight化し、世界中にセンセーションを巻き起こしました。
今日、外側からの矯正治療はSWAなしでは成り立たないのが現状です。
この難しい舌側矯正を少しでも simpleで easyなものにするために、Lingual applianceを Straight wire化しようと努力しておられる方がいらっしゃいます。
その方こそ、イーラインの竹元先生です。
現在、Lingual SWAは現在、開発の最終段階で、まだ市場には出回っておりません。
したがって、この次世代矯正装置で実際に治療を行ったことのある先生は、現時点では世界中で竹元先生とScuzzo先生と、私の3人だけです。
LSWA
例年はRTDで竹元先生ご自身が LSWAについて講演されるのですが、本年は第三者の立場から LSWAで治療を行う上での注意点、将来的展望などを話させて頂きました。
装置が良いか悪いかは、言葉で論ずるよりも私が実際に治療した症例を見ていたければおわかり頂けたかと思います。
セルフライゲーションとなると、驚異的に短いチェアータイムで、非常に良好な結果が得られると思います。
1日も早く、 self ligationの LSWAが市場に出回ることを希望します。
7月24日、ひろ矯正歯科のスタッフ全員でJALアカデミーの接遇セミナーを受けてきました。
これは元日本航空の客室乗務員をしておられた方が講師で、日頃の立ち振る舞い、言葉遣いをはじめとする礼儀作法を教えてくれる講習会で、左のように礼の仕方、立ち方にはじまり、「おはようございます」等の挨拶をする際の基本的注意事項など、かなり詳細なところまで伝授してくれ、良くないところは厳しく指導してくれるものです。
本来は男子禁制のようですが、特別にお願いして、私も一緒に話を聞いてきました。
最近耳に付くファミコン言葉(ファミレスやコンビニなどで使われている言葉)、
例えば、
「ご注文のほうは以上でよろしかったでしょうか?」、
「2000円からお預かりします。」などの言葉の乱れや、
「お連れの方はあっちでございます。」
などの尊敬語・謙譲語・丁寧語の乱れをビシビシと指摘してくれます。
午後は、右のように実際に電話を使った応対練習や、ロールプレイングで初診や急患の患者さんに対する対応の練習もしました。
私に言わせれば、今回のセミナーで教わったことは、毎週毎週、医局会/勉強会で口をスッぱくして言っていることばかりで、日頃テレビを見ている時や食事に行った時など、ちょっと気をつけていれば気づくことばかりなんですけど、、、
しかしながら、私が教えると「院長、ウザイ」となってしまって、あまり効果が出ないのですが、やはり先生が JALの Flight Attendantとなると、違います。
みんな心底感動したようで、次の日の反省会/勉強会にもみんな熱が入りました。
今後も今まで同様、患者さん方に一層喜ばれる矯正歯科を目指して、スタッフ全員をあげて努力をいしますので、宜しくお願いいたします!!