ひろ矯正歯科では、インターネット相談室という形で、他医院で矯正治療をしているが困っているという方や、セカンドオピニオンが欲しい方などの相談にお答えしています。
忙しいので、すぐにはお答え出来ませんが、大体1週間以内にはお返事出来るように努力しております。
時間的制約から、矯正歯科に関する相談にのみ回答させて頂きます。
相談内容の中には、明らかに医師側に問題ありと考えられる場合もあり、その際にはかなりシビアなお返事を書きますが、訴訟を煽っているわけでもなければ、他医の業務妨害をするつもりはありませんので、誤解無きようお願いいたします。
また、返答内容は、私が矯正歯科専門医として長年培った知識と臨床経験に基づくものであり、あくまでも私の私見です。
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2021/08/24 15:19 [xxx.178.137.145]
LEMONさんへ
はじめまして、お返事が遅くなり申し訳ありません。
一般歯科に月1回、矯正医が来るアルバイトですね。
アルバイトは、検査が不十分、消毒も不十分、インフォームドコンセントは無し、矯正医の経験と技術も満足とは言えないことがあります。
最後まで読ませて頂くと、最初の非抜歯矯正は適切で無かった可能性が高いです。
「ポカン口じゃないの?私そんなに顎広げて無いよ」
「あなたいつも歯が痛いとか不安なことばかり言ってきて嫌なのよ」
「もう一回矯正する?100万円くらいかかるよ。」
などという対応は、医療人として問題ありではないでしょうか。
治療前の歯型模型を入手するのが急務であると思います。
治療前には側貌頭部X線規格写真を撮っていないとのことですが、現在の側貌頭部X線規格写真を撮り、現在の下顎前歯の状態を計測し、咬合平面を基準にして治療前の歯列模型から下顎前歯をプロットすれば、治療前の下顎前歯の位置、角度を割り出すことが出来ると思います。
そうすると、治療開始前の非抜歯治療という診断が適切であったか否かがわかると思います。
成長期の患者さんであれば、本来なら抜歯ケースだけれども、ヘッドギアなどを頑張れば非抜歯で治すことが出来る、というケースはありますが、成人矯正の場合は、そういったケースはあまり無いと思います。
治療前に側貌頭部X線規格写真を撮影し、きちんと計測し、適切な診断のもとに治療が行われていたのであれば話は別ですが、そうでなければ、医師側の過誤が成立する可能性がありそうです。
特に、下顎前歯の歯肉退縮は、「かなり力をかけられて退縮」したのではなく、前歯が唇側に傾斜した事で、歯根が歯槽骨から出てしまっている事が考えられます。
「非抜歯のデメリットについては『少し口元が出るだけ」との説明でした。」という点、インフォームドコンセントが十分になされていなかったのであれば、「説明義務違反」が成立する可能性があります。
専門医できちんと治療をやり直すことが必要だと思いますが、下顎前歯の歯肉退縮は戻らない可能性が高いです。
医師側の対応を見る限り、御自分で交渉してもラチがあかないと思いますので、弁護士さんに相談してみてはいかがでしょうか。