ひろ矯正歯科では、インターネット相談室という形で、他医院で矯正治療をしているが困っているという方や、セカンドオピニオンが欲しい方などの相談にお答えしています。
忙しいので、すぐにはお答え出来ませんが、大体1週間以内にはお返事出来るように努力しております。
時間的制約から、矯正歯科に関する相談にのみ回答させて頂きます。
相談内容の中には、明らかに医師側に問題ありと考えられる場合もあり、その際にはかなりシビアなお返事を書きますが、訴訟を煽っているわけでもなければ、他医の業務妨害をするつもりはありませんので、誤解無きようお願いいたします。
また、返答内容は、私が矯正歯科専門医として長年培った知識と臨床経験に基づくものであり、あくまでも私の私見です。
私の言っていることが絶対に正しいという保証はありませんので、御承知下さい。
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2023/02/01 11:32 [xxx.89.84.167]
Houseさんへ
はじめまして。
まず、大学病院というものについて御理解して頂く必要があると思います。
大学病院は、①教育、②臨床、③研究の3本の柱から成っています。
①の教育というのは、学生だけでなく、臨床研修医、歯科医師になりたての新人ドクターの教育です。
②の臨床は、一般的には患者さんの治療ですが、③の研究とリンクしてくるために、新しく開発された薬品や器具等の試験的治療を行ってデータを取る、などの役目も果たしています。
大学病院と私達矯正専門医との違いは何かというと、大学病院には、MRIなど個人開業医は到底買えないような高額な検査機器などがあるということや、外科矯正のアゴ切りの手術など(口腔外科専門開業している先生では開業医でもアゴ切りが出来る医院がありますが)、個人開業医よりは大学病院のほうが向いていることです。
また、大学の医局には、教授を筆頭として、助教授、講師、助教、医員、臨床研修医などがいますので、誰が治療担当になるかはわかりませんし、研修医の先生が担当になることがありますが、私達開業している矯正専門医は、知識と経験が豊富な専門医が治療にあたります。
大学病院では検査をするのに別な日に行かなければならなかったり、検査が半日〜1日かかることもありますが、私達開業医では、同じ検査をするのにも即日出来る、時間も1時間程度で終わる(ひろ矯正歯科の場合)ということがあります。
私も県内の大学病院で治療をしておりますし、どちらが良い、どちらが悪い、ということは無いですが、病状や重篤度によって「使い分け」すべきであると考えますし、Houseさん御自身が大学病院を選ばれたのであれば、大学病院という性格上、今回のようなことは仕方が無いのでは、と思います。
相談内容を読ませて頂いて、小学校2年生でマルチブラケットによる治療を開始したのであれば、それは矯正歯科では無く、小児歯科ではないでしょうか。
側方歯群がまだ乳歯ですから、何を目的として治療を開始したのか、このタイミングで治療をしなければいけない理由は何なのか、ということが疑問です。
お尋ねの件、
■1は、治療初期のワイヤーは、断面が丸く、細いワイヤーが使われることが多いため、曲げた端が頬粘膜などを傷つけてしまうことがあります。ワイヤーが刺さって、急患的処置が必要であったというものは、「高リスク」というよりは、偶発事項であると思います。「矯正治療のリスク」とは、例えば、歯根吸収とか、歯の失活とかいったものになると思います。
■2は、そのようなことは禁止されていません。対応した歯科医師には対応出来ないからそう言ったのだと思います。応急処置としては、刺さっている所を仮封材でくるむ等して、その歯科医師から矯正の先生に連絡するという対応をすべきで合ったと思います。
■3は、説明を求めることは患者の権利として当然認められると思います。しかしながら、「権利」には必ず「義務」がついてまわるということを御理解下さい。