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相談室

インターネット相談室

ひろ矯正歯科では、インターネット相談室という形で、他医院で矯正治療をしているが困っているという方や、セカンドオピニオンが欲しい方などの相談にお答えしています。
忙しいので、すぐにはお答え出来ませんが、大体1週間以内にはお返事出来るように努力しております。
時間的制約から、矯正歯科に関する相談にのみ回答させて頂きます。
 
相談内容の中には、明らかに医師側に問題ありと考えられる場合もあり、その際にはかなりシビアなお返事を書きますが、訴訟を煽っているわけでもなければ、他医の業務妨害をするつもりはありませんので、誤解無きようお願いいたします。
また、返答内容は、私が矯正歯科専門医として長年培った知識と臨床経験に基づくものであり、あくまでも私の私見です。
私の言っていることが絶対に正しいという保証はありませんので、御承知下さい。
 
お名前やメールアドレスは公開されませんが、偽のメールアドレスや、匿名・偽名の相談にはお答え致しません。
また、システム上、投稿内容は私どもでは一切修正出来ませんので、個人情報や誹謗中傷が含まれているものには回答致しません。
 
ひろ矯正歯科に通院中の方は、診療の際に御相談頂いたほうが詳しく説明出来ますので、ここに書き込まれてもお返事はいたしません。
 
 

  • 子供の反対咬合の治療について

    2023/09/01 14:19 投稿者:しろ [xxx.66.224.108]

    はじめまして。
    矯正専門医院で検査を受けました。
    7歳の子供が下記のような反対咬合です。下の前歯2本のみ永久歯が生えています。
    片方の親が受け口です。
    〇上顎も下顎も標準より後方で、上顎のほうがより小さい。
    〇前歯6本が反対。
    〇上の前歯が舌側に傾斜している。
    〇上下の前歯を接触することは可能。
    現時点では、横顔がしゃくれているようなかんじはあまりないです。

    治療計画は、まずは前歯の噛み合わせの正常を目指し、それから上下拡大床+上顎前方牽引装置を使うということでした。
    こちらで他の方の相談に対する先生のご回答に、「非常に重度な骨格性の反対咬合で、上顎骨の後退が認められる場合は、上顎前方牽引装置を使うことはありますが、非常に稀です。」とあるのを拝見しました。

    ①反対咬合で上顎の成長不足があっても、非常に重度な場合でなければ、牽引装置は使う必要はないのでしょうか。先生が稀にしか使われない理由も教えていただけるとありがたいです。
    先生ならどういった装置を使われますか?
    ②上顎前方牽引装置を使う年齢について。10歳以降でも効果は期待できるのか、下顎の成長抑制になるのか。

    どうぞよろしくお願い致します。

    しろさんへ

     

    はじめまして。

    下顎前歯2本のみが永久歯で上顎はまだ乳歯であれば、まだ治療のタイミングではないと思います。

    現時点で切端位が取れるのであれば、上顎前歯が永久歯に交換する際に前歯部反対咬合が自然と治ってしまうことが考えられます。

    上の前歯が永久歯に交換しても、前歯部が反対咬合でしたら一期治療が必要ですが、レントゲンを撮って上顎前歯の歯根がほぼ完成してから、治療は上顎前歯の唇側移動を行いつつ、下顎の成長抑制を行うようになると思います。

    お父さん、お母さんが著しいシャクレ顔で、遺伝的要因が非常に強く、すでに著しいシャクレ顔になっているのであれば、その年齢からチンキャップや上顎前方牽引装置などを使うことはありますが、稀です。

    私が上顎前方牽引装置を殆ど使わない理由は、効果が得られにくいということ、チンキャップで骨格的な問題を解決出来る事が多い、ということです。

    ただし、絶対使わないというわけではなく、著しい上顎劣成長+下顎過成長の患者さんにおいては、上顎前方牽引装置を改造してチンキャップと併用して使っている患者さんもいます。

     

    私なら拡大床は使いません。

    永久歯の生える隙間が足りないから、アゴを拡げないといけない、と言って拡大床を使う先生が多いですが、拡大床では歯が動くだけでアゴの骨は拡がらないことが多く、側方歯群が永久歯に交換した後、結局抜歯が必要になることが多い、あるいは永久歯が生え替わって抜歯が不要な場合は、拡大床を使わなくても元々非抜歯症例である、ということが多いです。

    身体が大きくなるときに、アゴも成長しますので、拡大床の使用自体が無意味なことが多いです。

    上顎の臼歯部が狭窄していて、上顎骨の拡大が必要な場合には、急速拡大装置を使って、確実に上顎骨を拡げます。

     

    成長のピークは男の子で 14才前後、女の子で 11才前後であり、この時期は下顎が前下方に成長してくるので、要注意の時期です。

    男の子であれば成長は 17〜18才位まで、女の子であれば 15〜17才位まで続きますが、骨格性下顎前突の患者さんは、晩期成長と言って、いつまでもジリジリと下顎の成長が続くことがあり、成長のコントロールをしているにも拘わらず、最終的に外科手術が必要になることがありますが、文面を読ませて頂いた限りでは、その心配は無いと思います。

     

     

    - ひろ矯正歯科 院長 -

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