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相談室

インターネット相談室

ひろ矯正歯科では、インターネット相談室という形で、他医院で矯正治療をしているが困っているという方や、セカンドオピニオンが欲しい方などの相談にお答えしています。
忙しいので、すぐにはお答え出来ませんが、大体1週間以内にはお返事出来るように努力しております。
時間的制約から、矯正歯科に関する相談にのみ回答させて頂きます。
 
相談内容の中には、明らかに医師側に問題ありと考えられる場合もあり、その際にはかなりシビアなお返事を書きますが、訴訟を煽っているわけでもなければ、他医の業務妨害をするつもりはありませんので、誤解無きようお願いいたします。
また、返答内容は、私が矯正歯科専門医として長年培った知識と臨床経験に基づくものであり、あくまでも私の私見です。
私の言っていることが絶対に正しいという保証はありませんので、御承知下さい。
 
お名前やメールアドレスは公開されませんが、偽のメールアドレスや、匿名・偽名の相談にはお答え致しません。
また、システム上、投稿内容は私どもでは一切修正出来ませんので、個人情報や誹謗中傷が含まれているものには回答致しません。
 
ひろ矯正歯科に通院中の方は、診療の際に御相談頂いたほうが詳しく説明出来ますので、ここに書き込まれてもお返事はいたしません。
 
 

  • 骨格性反対咬合

    2024/07/12 10:11 投稿者:ネコ [xxx.183.236.157]

    以前何度か相談させていただいていた者です。
    7歳半骨格性反対咬合
    上2本、下4本永久歯
    臼歯は交差交互、奥歯は上がかぶさっていて、上下顎のアーチ綺麗です。下4本ずつ反対咬合です。見た目はそんなに顎は出てないですが、下唇がでてます。下顎に梅干しジワあり。
    近隣の矯正歯科にて検査、診断いただきました。 

    下顎が大きいので、チンキャップで1〜2年。もし続けても小学生の間だけ。噛み合わせ改善なければユーアーチで歯を動かす。
    2期は中1で判断

    という診断でした。

    現在乳歯が全く隙間なく並んでいるので、他医院では、拡大床や、急速拡大をすすめていただいてました。
    現在の先生は、少しはがたつくけど自然に並ぶだろうとのことでした。何度みても乳歯がきちきちに並んでるので、心配になり再度問い合わせると、ガタガタしてた方が逆にいいとのこと。子供はガタガタするもので、ユーアーチなどしてそれで口元が出るようなら抜歯、抜歯かどうかは2期で判断するとのこと。リンガルアーチは、子どもに負担があるからやるなら後で、希望があればはじめにやることもできると言われてたのですが、さいど問い合わせると、リンガルアーチは歯を前に出すだけだからやらないとのこと。やるとしたらユーアーチで、前と横に歯列を広げていく。今後具体的にどのようにガタガタするかの説明はありませんでした。おっしゃられてることが変わってるような。。。

    また、2期が早いような気がするので、成長が著しい場合14〜5歳までチンキャップ継続しながら待ってもらえるかお伺いすると、待ってくださるそうではあるのですが、中学以降はチンキャップしてもあまり効果ないよとおっしゃられてました。

    お口ぽかんで舌が大きく、舌が下がっている子なので、チンキャップによる抑制のみと、抜歯で顎がさらに狭くなると、舌がさらに下がってしまい呼吸にも影響あるか心配なのですが、医院は舌訓練とかはないです。

    急速拡大をすることを躊躇してしまい現在の医院をえらびましたが、将来的には拡大した方がよかった子なのか、悩んでいます。上顎は狭窄はしてないですが、下顎が成長してしまってるので、下に比べると小さいようです。中には拡大せず抜歯のほうがよいという考えの先生もいらしたので、現在の先生もそのような考え方かもしれません。

    このまま治療に入ってよいのか、他医院では上下の顎の成長期を利用して、上の顎を下顎に合わせて広げたり、将来抜歯を防ぐために永久歯がはえるスペースを作ったり、顔のバランスなど考えて治療というお話をいろいろお伺いしたのですが、現在の医院ではそのような考え方はあまりないようです。急速拡大はそんなに躊躇するようなことではなかったのでしょうか。。。今から半年〜1年くらいで噛み合わせ改善するでしょうとおっしゃられてたのですが、それで噛み合わせ改善すれば上顎も少しは成長できて、歯も並んでくるものでしょうか??
    子どもも拡大を嫌がっているので、もう他の医院には連れていけず、こちらの医院の先生を信じて治療をするしかないかと思うのですが、今後10年以上の治療になるので、ずっと悩み続けてます。専門医の先生で、治療実績もたくさん見せていただいたので、何度も電話で相談させていただいて、自分が決めたにも関わらず悩んでしまい子どもに申し訳ないです。

    ネコさんへ
     
    こんにちは、お困りのようですね。
    先生によって考え方や治療方法が異なるので、その先生のやり方が良いとか悪いとかは言えませんが、反対咬合で重要なのは、
    1,遺伝的要因があるかないか
    2,現在骨格的なズレ(skeletal discrepancy)がどの程度であるか
    3,性別と年齢
    4,現在の成長段階はどの段階で、成長のピークはいつ頃か
    などなどです。
    先生によってやり方は様々だと思いますが、私は、上顎の前歯が4本生えた時点で反対咬合になっているのであれば、まずは被蓋改善、つまり、リンガルアーチで上顎前歯を唇側に移動(現時点で唇側傾斜していても被蓋改善のために行うことが多いです)、下顎はチンキャップで成長抑制をすることが多いです。
    非常に稀に上顎前方牽引装置を使うこともありますが、骨格の問題改善はあまり期待できないことが多く、前方牽引をする場合はチンキャップと併用して使うのが良いと思います。
    さらに、1年に1回は側貌頭部X線規格写真を撮り、上下顎関係と、下顎の成長方向をチェックしてゆきます。
    反対咬合では思春期成長の時期に下顎が成長し(女の子であれば11才前後、但し個人差はあります)、骨格性の要素が強い場合には、晩期成長(late growth)と言って、17才を過ぎても下顎の成長が続くことがありますので、中学生になったらチンキャップは効かない、とは一概には言えないと、私は考えます。
     
    拡大に関しては、上顎歯列が狭窄していて、臼歯部が交叉咬合になっている場合は拡大しますが、私は殆ど使いません(出来ないのでは無くて、急速拡大の必要な患者さんが少ない、ということです)
     
    2期治療の開始時期に関しては、側貌頭部X線規格写真と手根骨の写真をチェックしてゆき、それによって開始時期が変わってきます。
    骨格的に安定しているようであれば13〜14才位で始めることもあると思いますが、下顎の成長が思わしくないようなら、17〜18才、下顎の成長が落ち着いてからになることもあります。
    後者の場合には、チンキャップはそれまで継続することが多いです。
     
    私の意見としては、「ガタガタしてた方が逆にいい」とは思いませんが、だからといって、歯を配列させることを目的としたアゴの拡大は避けた方が良いと考えます。
     
    その先生の言うことが間違っているとか、私の言うことが正しいということはありませんので、お困りでしたら他の日本矯正歯科学会の臨床指導医の先生のところに相談に行かれた方が良いと思います。
     
     

    - ひろ矯正歯科 院長 -

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